最後の追跡 / Hell or High Water

 

第89回アカデミー賞で作品賞ノミネート『最後の追跡』Netflixで独占配信中!
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概要

基本情報

2016年 アメリカ
監督:デヴィッド・マッケンジー(David Mackenzie)
キャスト:
ジェフ・ブリッジス(Jeff Bridges)/ マーカス・ハミルトン
クリス・パイン(Chris Pine)/ トビー・ハワード
ベン・フォスター(Ben Foster)/ タナー・ハワード
ジル・バーミンガム(Gil Birmingham)/ アルバート・パーカー
マリン・アイルランド(Marin Ireland)/ デビー・ハワード
ケイティ・ミクソン(Katy Mixon)/ ジェニー・アン
デイル・ディッキー(Dale Dickey)/ エルシー
ケヴィン・ランキン(Kevin Rankin)/ ビリー・レイバーン
メラニー・パパリア(Melanie Papalia)/ エミリー
ジョン・ポール・ハワード(John Paul Howard)/ ジャスティン・ハワード
クリストファー・W・ガルシア(Christopher W. Carcia)/ ランディ・ハワード
マーガレット・ボウマン(Margaret Bowman)/ ウェイトレス
テイラー・シェリダン(Taylor Sheridan)/ カウボーイ(カメオ)

解説・あらすじ

家族の土地を守るため銀行強盗を繰り返す兄弟と、彼らを追う年老いたテキサス・レンジャーを描いたクライムドラマ。不況にあえぐテキサスの田舎町。タナーとトビーのハワード兄弟は、亡き両親が遺した牧場を差し押さえから守るため、連続銀行強盗に手を染める。慎重派のハワードが練った完璧な計画のおかげで兄弟は次々と襲撃を成功させていくが、刑務所から出所したばかりのタナーの無謀な行動のせいで次第に追い詰められていく。一方、定年を目前にしたテキサス・レンジャーのマーカスは、相棒のアルバートとともに事件の捜査に乗り出すが……。兄弟役を「インフェルノ」のベン・フォスターと「スター・トレック」シリーズのクリス・パイン、テキサス・レンジャーのマーカス役を「クレイジー・ハート」のジェフ・ブリッジスがそれぞれ演じた。「ボーダーライン」のテイラー・シェリダンが脚本を手がけ、「名もなき塀の中の王」のデビッド・マッケンジーがメガホンをとった。

批評と受賞歴

受賞

AFIアワード インディペンデントスピリット:助演男優賞(ベン・フォスター)
サテライト賞:助演男優賞(ジェフブリッジス)

38受賞。

ノミネート

アカデミー賞:作品賞、助演男優賞(ジェフブリッジス)、脚本賞、編集賞
ゴールデングローブ賞:作品賞、助演男優賞(ジェフブリッジス)、脚本賞
カンヌ国際映画祭:ある視点部門

151ノミネート。

批評

・Rotten Tomatoes:98% 8.5 / 10
・Metacritic:88 / 100
・Roger Ebert:2.5 / 4
・IMDb:7.7 / 10

 

何と戦うのか

hellorhighwater.jpg

アカデミー4部門ノミネート作品。ってだけでルンルンで観始めちゃったもんだから、最初の音楽といい、強盗シーンといい、「あ、そんなテンションで見る映画じゃないのかな?」と思いつつ鑑賞、結果、

最高だった。

やっぱりちょい荒んだ陰のある物語が好きなんだと思う。淡々といかにもテキサス感を醸し出していて、ウェスタンな感じはものっすごい良い。アメリカの現状を映し出すという、社会背景をしっかりと描くところもなんとも映画的。

田園風景で漂う田舎感。その中で借金返済の看板と銀行強盗。それを前提にした兄弟愛、哀愁感。最高。劇中内の描写だけでもストーリーを追うことはできるけど、テキサスの歴史とか、テキサスという土地柄、価値観とかの事情を知っておくとより楽しめるかと思います。

あと考えるべきは

兄弟2人が一体何と戦っているのか。

ここがね。またね。ちなみに本作は日本未公開で、Netflixで鑑賞可能。

2人のマッケンジー

最後に、

DJマッケンジー(David John Mackenzie)、USマッケンジー(Ursula Sybil Mackenzie)に捧げる

と出る。デヴィッド・マッケンジー監督のご両親とのこと。素晴らしい作品を撮りましたよ。

 

タイトル

原題は “Hell or High Water“。2つの意味があると言われている。

1つ目

come hell or high water” ってのがあって「どんなことが起ころうと」 的な意味。

2つ目

hell or high water clause” ってのがあって 金融系の契約の方式の用語?っぽい。内容は、「買手(借手)が100%リスク負担して、悪く言えばとことん追い詰めてきっちり回収する」といったところ。

そんな2つの熟語を暗に意味しているとかいないとか。特に2つ目なんかね。銀行を指差して

「最後にはあいつが奪う」

のセリフが効いてくる。

 

ということで

これぞウェスタンの復興作品。ご覧あれ。

テキサス舞台の作品 ダラスバイヤーズクラブ(記事へ)、ゾンビランド(記事へ)、 バーニーみんなが愛した殺人者(記事へ)

なんかもおすすめです。

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