概要
基本情報
2010年 アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ
キャスト:
レオナルド・ディカプリオ / テディ・ダニエルズ
マーク・ラファロ / チャック・オール
ベン・キングスレー / ジョン・コーリー医師
ミシェル・ウィリアムズ / ドロレス・シャナル
エミリー・モーティマー / レイチェル・ソランド
マックス・フォン・シドー / ジェレミア・ニアリング医師
ジャッキー・アール・ヘイリー / ジョージ・ノイス
イライアス・コティーズ / アンドリュー・リーディス
パトリシア・クラークソン / エセル・バートン
テッド・レヴィン / 警備隊長
ジョン・キャロル・リンチ / マクフィアソン副警備隊長
クリストファー・デナム / ピーター・ブリーン
マシュー・カウルズ / フェリーの船長
ネリー・サイウット / 看護師マリノ
解説
『ディパーテッド』のマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオが再びタッグを組んだ、不可解な事件が起きた孤島を舞台に、謎解きを展開する本格ミステリー大作。原作は『ミスティック・リバー』の著者、デニス・ルヘインの同名小説。主演のディカプリオが島を捜査する連邦保安官を演じ、『帰らない日々』のマーク・ラファロ、『ガンジー』のベン・キングズレーが共演。次々に浮かび上がる謎や、不気味な世界観から目が離せない。
あらすじ
精神を病んだ犯罪者の収容施設がある孤島、シャッター アイランド。厳重に管理された施設から、一人の女性患者が謎のメッセージを残して姿を消す。孤島で起きた不可解な失踪(しっそう)事件の担当になった連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は、この孤島の怪しさに気付き始める……。
公開から5年。 シャッターアイランドファンに内容の解説は任せて (もはや1本道でゴールへ導いてくれる。) 今回も外堀を埋めていきますか。
テレビドラマ化
2014年にテレビドラマ化するって発表された。「Ashecliffe」ってタイトルね。でもその後の情報が出てこないけどどうなってんのかは知らない。アッシュクリフって病院の名前だね。前日譚になる予定とのこと。ファンは確実に観たそうだよね、これ。しばしお待ちを。
ジャンル
スリラー、ミステリー、ドラマ、サイコスリラー。
Rotten Tomatoesでは Action&Adventureも入ってる。
wikipediaでは、neo-noir psychological thriller って書いてあった。psychological thriller はまぁ良いとして、neo-noirを少し。
ネオノワールって、なんだろう、ってことだけど、neoって「新しい」って意味。
新しいノワール。
ノワールっていうのは、フランス語で「黒」って意味。
新しい黒
うん。
意味がわからない。
ノワールの正解は「film noir(フィルムノワール)」。フィルム・ノワールは1940-1950年代くらいのアメリカの犯罪映画の総称。本当はもうちょっとキャラクターの書き方とかコントラストとか細いらしい。
この単語を言い出しっぺはフランス人の映画批評家・脚本家のニーノ・フランク(Nino Frank)。 この人が当時(1940年代)のアメリカの犯罪映画を記事にする時に言い出した。
「マルタの鷹(The Maltese Falcon)」
「深夜の告白(Double Indemnity)」
「ローラ殺人事件(Laura)」
「飾窓の女(The Woman in the Window)」
「ブロンドの殺人者(Murder, My Sweet)」
などなど。
で、そのフィルムノワールのneo。新しいフィルムノワールってなんだってことだけど。
定義は 特に決まってない。
だから20世紀後半の犯罪映画で、お、フィルムノワールっぽいなって、なんとなくそんな感覚に陥ったらneo-noirって言おう、と。
今決めた。
ちなみにハリウッド以外のこういう映画はフレンチフィルムノワールとか香港ノワールとかって言われるよね。ジョンウー監督とか。
オマージュ
オマージュというか、スコセッシが参考にしたもの。とか、似ているものとか。
ローラ殺人事件(Laura)(1944年)
上記のフィルムノワールの作品。Teddy Danielsは、ローラ殺人事件のダナ・アンドリュースのキャラクターを参考にしているらしい。
ヴァル・リュートン(Val Lewton)の1940年代のゾンビ映画
ヴァル・リュートンって映画プロデューサーで、1940年代にいろいろ作ってた。 全てがゾンビ映画なのかは知らないけど。「zombie movies」って書いてあった。で、低予算ホラーをメインに作ってた。
トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン(The Ninth Configuration)
プロットの作りとしては、ウィリアム・ピーター・ブラッティ(William Peter Blatty)が原作・監督・脚本を手がけたトゥインクル・トゥインクル・キラー・カーンに似てる。
あらすじは
ロケットの発射直前に発狂したアポロの宇宙飛行士は、人里離れた山中にある軍の療養所に隔離される。その療養所にケーン大佐という新しい管理人が赴任し、宇宙飛行士は彼と親しくなる。だが彼の渾名“キラー・ケーン”は、彼が怒ると見境なく人を殺してしまう事からつけられたものだった。
ウィリアムピーターブラッティはエクソシストの原作者で、1作目の監督さん。
カリガリ博士(Das Kabinett des Doktor Caligari)(1920年ドイツ)
精神に異常をきたした院長と夢遊病患者の話。すっごい評価されてて、フィルムノワール、ホラー映画に影響を与えた作品。ヒッチコックもこの作品を手本にしていたとのこと。レッチリのOthersideのMVもこれに影響を受けているらしい。
原作
デニス・ルヘイン(Dennis Lehane)の同名小説。原作者の他の小説で映画化されたのは
ミスティックリバー(Mystic River)(2003年アメリカ)
ゴーン・ベイビー・ゴーン(Gone Baby Gone)(2007年アメリカ)
デニスルヘインがインスピレーションを受けたのはマサチューセッツ州ボストンのロングアイランド島。Long Island でロングアイランド島っておかしいよね。長島島。
で、1978年の「blizzard of 1978」の時期に子供の頃行ったんだってさ。「blizzard of 1978」ってなんだよ、ってなるじゃん。アメリカの右上(北東)の方に来る嵐のことをノーイースター(Nor’easter)って言うんだって。それが冬から早春によく発生するから、吹雪で大雪になる。で、アメリカって名前つけたがるじゃん、ハリケーンとか都市の人たちとか。ノーイースターにも名称みたいなものが付くんだけど、「blizzard of 1978」がその時の名前ね。
当時のニュースはこんな感じ。
ちなみに1991年のノーイースターは「Halloween Nor’easter of 1991」で、 これはノンフィクション映画「パーフェクトストーム」に出てくる。パーフェクトストームって映画さ、監督は、ウォルフガング・ペーターゼン、キャストはジョージ・クルーニー、マーク・ウォールバーグ、ジョン・C・ライリー、ウィリアム・フィクナー、ダイアン・レイン、ジョン・ホークス、チェリー・ジョーンズとか出てんのよ、なかなかすごくない?あと、マシ・オカもデジタル視覚効果アーティストとして関わってるんだって。監督はネバーエンディングストーリーとかエアフォースワンとか撮ってる人。
あんまり評価よくないけど。
すっげぇどうでも良い話が意外と長くなるからもうやめよう。実際の島のロケ地はPeddocks Islandってところ。
ラストシーン
“Which would be worse – to live as a monster, or to die as a good man?”
「どっちがマシなんだろうな、 モンスターとして生きるか、 善人として死ぬか」
これは原作にはなかったけど、脚本みて作ったんだって。最後のセリフとしてはすごく良いよね。これ。ちなみに自分がよく覚えてるラストのセリフ第1位は 「autumn」 (500)日のサマー セリフじゃないけどよく覚えているラストシーン第1位は ソーシャルネットワーク
https://www.youtube.com/watch?v=8UhONY3-1os
キャスト
レオナルド・ディカプリオ
出演作以外のベスト映画は「千と千尋の神隠し」。
マークラファロ / Mark Alan Ruffalo
シャッターアイランドと同じ年、「キッズオールライト」でアカデミー助演男優賞ノミネート。というかハルク。
ベン・キングズレー / Ben Kingsley
なんだかんだでガンジーかな。
ミシェル・ウィリアムズ / Michelle Ingrid Williams
ヒース・レジャーと婚約してた。そのあとスパイクジョーンズと交際してた。そのあとジェイソンシーゲルと交際してた。こんな過去の交際歴を日本で書かれているなんて。ごめん。
マックス・フォン・シドー / Max von Sydow
スウェーデンの人。エクソシストのメリン神父やったんだけど。プロットの参考にしたウィリアムピーターブラッティの代表作だから使ったのかもしれない。全く関係ないのかもしれない。
クリストファー・デナム / Christopher Denham
ピーターブリーン役。あの、聞き込みの時にレオがペンでキュキュキュってやって困らせた人。アルゴに出てた。
ジル・ラーソン / Jill Larson
あの、最初の方で、レオにシーってやる人の役。「All My Children」って連続ドラマ(アメリカだとsoap operaって言う。)にずっと出てた。
ということで
今回もどうでも良いことばっかりだったな。最後のセリフを楽しむために伏線を探そう。
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