- 概要
- 「一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える」
- 謎解き?
- 人間模様
- アクションがなくてもハラハラできる
- 内容の解説について
- キャストと監督
- ゲイリーオールドマン / Gary Leonard Oldman
- コリン・ファース / Colin Andrew Firth
- トム・ハーディ / Edward Thomas “Tom” Hardy
- マーク・ストロング / Mark Strong
- キーラン・ハインズ / Ciaran Hinds
- ベネディクト・カンバーバッチ / Benedict Cumberbatch
- デヴィッド・デンシック / David Dencik
- スティーヴン・グレアム / Stephen Graham
- トビー・ジョーンズ / Toby Jones
- ジョン・ハート / John Vincent Hurt
- スヴェトラーナ・コドチェンコワ / Светлана Ходченкова/ Svetlana Viktorovna Khodchenkova
- キャシー・バーク / Kathy Burke
- 最後に監督 トーマス・アルフレッドソン / Tomas Alfredson
- ということで
概要
基本情報
2011年 イギリス・フランス・ドイツ合作
監督:トーマス・アルフレッドソン
キャスト:
ゲイリー・オールドマン / ジョージ・スマイリー
コリン・ファース / ビル・ヘイドン
トム・ハーディ / リッキー・ター
マーク・ストロング / ジム・プリドー
キーラン・ハインズ / ロイ・ブランド
ベネディクト・カンバーバッチ / ピーター・ギラム
デヴィッド・デンシック / トビー・エスタヘイス
スティーヴン・グレアム / ジェリー・ウェスタビー
サイモン・マクバーニー / オリヴァー・レイコン
トビー・ジョーンズ / パーシー・アレリン
ジョン・ハート / コントロール
スヴェトラーナ・コドチェンコワ / イリーナ
キャシー・バーク / コニー・サックス
ロジャー・ロイド=パック / メンデル
クリスチャン・マッケイ / マッケルヴォア
コンスタンチン・ハベンスキー / アレクセイ・ポリヤコフ
マイケル・サーン / カーラ
解説
元mi6諜報(ちょうほう)員の経歴を持つ作家ジョン・ル・カレによる人気スパイ小説を、『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソン監督が映画化したサスペンス。英国諜報組織の中枢に20年も潜入しているソ連の二重スパイを捜すため、引退生活から呼び戻されたスパイが敵味方の区別もつかない中で真相に迫る姿を描く。主演のゲイリー・オールドマンをはじめ、『英国王のスピーチ』でオスカーを受賞したコリン・ファース、『インセプション』のトム・ハーディら実力派の競演は必見。
あらすじ
東西冷戦下の1980年代、英国諜報(ちょうほう)部「サーカス」を引退したスパイ、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に新たな指令が下る。それは20年にわたってサーカスの中枢に潜り込んでいる二重スパイを捜し出し、始末するというものだった。膨大な記録や関係者の証言を基に、容疑者を洗い出していくスマイリーがたどり着いた裏切者の正体とは……。
「一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える」
と公式HPに書いてあった。個人的には、
「一度目、大して欺かれない。二度目、はしばらく見ない」
なんだかこれだけ見ると酷評のように見えるけど、全然そんなことはない。
すごく面白い映画だった。
人によってはスパイ映画って派手なアクションで格好よく決めちゃうイメージを持ってるかもしれない。その感覚でこの映画は観ないほうが良いと思う。銃撃戦とか動き回ったりするアクションとかではなく、水面下で動いてリスクを犯しつつ(犯せつつ)情報収集して真実を見つけていく。そんなスパイ映画の方が面白そうじゃない?
2015年の日本公開のスパイ映画を見てみてよ。キングスマン(記事へ)、コードネームU.N.C.L.E、ミッション:インポッシブル / ローグ・ネイション、007 スペクター。
あー、うん。結構面白いのばっかりだったな。まぁ、それぞれ良いところがある、ということで。
それはさておき。ほんとにこの作品は面白いと思う。ただ、公式HPで紹介している感覚はちょっと違うんじゃないかなーと。
「展開、伏線、結末 ー 鑑賞は頭脳戦になる。」
って書いてあるんだけど、謎解きメインにしちゃってるじゃん。いやまぁ謎解き要素も重要な部分ではあるとは思うけども。 あくまでも個人的な感覚だけど、 「謎解き」をして欲しそうな映像にはあんまり見えない。
あ、ネタバレするのでご注意ください。 犯人探ししたい人は以下見ないでください。
謎解き?
この映画、謎解きじゃなくて、人間模様とか、それぞれの思いやら気持ち的なところがすごく面白いと思った。
そもそもこの原作って、1974年に出版されてから、
1979年にテレビドラマ化(プライムタイム・エミー賞 作品賞ノミネート)、
1988年にラジオドラマ、
2009年にラジオドラマ、
そして2011年に映画公開。
こんな感じで世に出てる回数もそれなりにある。テレビドラマなんて高評価だし。そうなると、日本はどうかしらないけど特にイギリスの人なんてモグラが誰かなんてもはや共通の認識なのかもしれない。知らないけど。
こう考えると、この映画がそんな謎解き要素を軸にしてない感じが納得できる。コントロールだって公式HPでは「謎の死をとげ」とかって書いてあるけど、原作ではただの病死っぽいし(原作読んでないから知らないし、映画化に伴い変えたって言われたら言い返せない。もしかしたら劇中で示唆してたかもしれないけど覚えてない)、モグラのヘイドンだってあのコリンファースだし、相関図見た?下のこれなんだけど。
消去法でもヘイドンしかないし、仮にこれで他の人がモグラだったらキャラクター設定のシーンが少ない気がするから納得いかない。特にロイ・ブランドなんてほとんど出てこない。
でも、PR的にはそっちの方がバズりそうで確かに良いかもしれない。で、もうなんかビル・ヘイドンがモグラかなー、いや普通すぎるかなー、って思ってると真実が発覚して「ふつー!!」 って思うのを忘れてしまうくらい
ラストのシークエンスは惹かれるものがある。
ぜひここのシーンだけでも見てほしい。
人間模様
で、人間模様って?話だけども。
ジョージ・スマイリーからアンへの思い。
ジム・プリドーからビルヘイドンへの思い。
ピーター・ギラムから恋人への思い。
リッキー・ターからイリーナへの思い。
スパイという職業柄、全てを語らず、冷静に情報収集して内々に事を進める。演じている人たちは表情やら仕草、動作でそれらを表現してくれる。すごいよね。
でも結局は人なんですわ。プライベートだってそらありますわ。個人の感情なんて完全には消せない消せない。でもそれがスパイにとっては「弱み」にも変わってしまう。その辺りの各人の感情が絡み合って、スパイの仕事に絡み合って、この切ないような気持ちが湧いてくる。
うん。良いね。そのへんが面白いところ。
アクションがなくてもハラハラできる
そりゃあ、ミッションインポッシブルみたいな派手さはないけどさ、ピーター・ギラムが日誌を取ってくるところなんてすごくハラハラできると思うんだよ。
そこでかかる「Mr Wu’s A Window Cleaner Now」/ George Formby ジョージフォーンビー
なんか、おちゃらけた曲でしょう?電話口で流れてたこの曲をロイ・ブランドが口ずさんですれ違うところとかさ、「ハッ」ってなるよね。寡黙そうなロイブランドがおちゃらけた歌を口ずさんでるだけでも「ハッ」ってなるのにさ。
ちなみにこの曲1939年の曲。 ジョージフォーンビーについて少し。俳優、シンガーソングライター、コメディアンとして活躍。1930年〜1940年はそりゃあもうすごくて超有名人。ビートルズにも影響を与えたとのこと。特にジョージハリスンはファンだったらしい。
内容の解説について
は、この作品のファンの方々がすっごくよく解説してくれてます。伏線やら、時代背景やら、観る前の予備知識やら。なので、ここでしゃしゃり出ての解説はやめときます。
キャストと監督
紹介したいキャストだけ紹介して終わります。
ゲイリーオールドマン / Gary Leonard Oldman
ブラピ曰く”GOD“。 ぼくも曰く”GOD“。
コリン・ファース / Colin Andrew Firth
英国王のスピーチ(記事へ)でfxxk連発、キングスマン(記事へ)でスパイとなる。
トム・ハーディ / Edward Thomas “Tom” Hardy
本作の髪型にだいぶ違和感。
マーク・ストロング / Mark Strong
んー、トレンディエンジェル。あえて画像は出さない。2014年はイミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(記事へ)とキングスマン(記事へ)
キーラン・ハインズ / Ciaran Hinds
北アイルランド出身。同じ北アイルランド出身のリーアム・ニーソン(Liam Neeson)と仲が良い。
ベネディクト・カンバーバッチ / Benedict Cumberbatch
最近の人気っぷりには憧れる。イミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(記事へ)で素晴らしい演技を見せる。
テレビ番組でも素晴らしいモノマネを見せる。
最高。
デヴィッド・デンシック / David Dencik
スウェーデンの人。だけど生まれてすぐデンマークに移住した。だからSwedish-Danish actorってなってる。ドラゴンタトゥーの女(2009)とドラゴンタトゥーの女(2011)に出てる。 2009がスウェーデン版。
スティーヴン・グレアム / Stephen Graham
てれてってってれてってってれてってってれてれん。
トビー・ジョーンズ / Toby Jones
お父さんはフレディ・ジョーンズ。「ラヴェンダーの咲く庭で」で親子で出演。うむ。良いキャラ。
ジョン・ハート / John Vincent Hurt
途中から宇津井健氏に見えてきた。
スヴェトラーナ・コドチェンコワ / Светлана Ходченкова/ Svetlana Viktorovna Khodchenkova
かわいい。ただし見る画像によってはムラあり。そしてロシア語が難しい。
キャシー・バーク / Kathy Burke
ゲイリーオールドマンがシドヴィシャスを演じたシド・アンド・ナンシーに出演している。ゲイリーオールドマンの監督デビュー作「ニル・バイ・マウス(Nil by Mouth)」では カンヌ国際映画祭の女優賞を受賞
最後に監督 トーマス・アルフレッドソン / Tomas Alfredson
スウェーデンの人。 「ぼくのエリ 200歳の少女(Låt den rätte komma in)」っていうネタバレ全開の邦題がつけられた映画を撮ってる。終わり。
ということで
裏切りのサーカスでした。
あ、そうそう、なんで2回目はしばらく見ないのかってことだけど、 いろんな解説を読んで満足したから。性格的な問題だね。もう一回見て確認するのに時間使うくらいなら他の観たことない映画を観たい。という理由。
まだ観ていない方はぜひ。
コメント