ザ・ランチ シーズン1(パート1&パート2) / The Ranch SEASON 1

The Ranch | Official Trailer [HD] | Netflix

これぞコンサバシットコム。タイトルと、ぱっと見の雰囲気からして分かるように、カウボーイの、牧場経営している家族の話。批評家の評価は微妙なところ。ズタボロに言っている人もいれば、いや、まぁまぁ面白いよ、

他に見るものがなければ

と、頑張って肯定派になろうとする人もいる。この辺で察してもらえると思うけど、めちゃくちゃ面白いかと言われれば、そうでもない。他のNetflixオリジナル作品と肩を並べるかと言われれば、そうでもない。

ただ、個人的には、

なんやかんやで結構好き。

そんな感じ。

ネタバレありつつ参ります。

 

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概要

基本情報

2016年 アメリカ

アシュトン・カッチャー(Ashton Kutcher)/ コルト
ダニー・マスターソン(Danny Masterson)/ ルースター
サム・エリオット(Sam Elliott)/ ボー
デブラ・ウィンガー(Debra Winger)/ マギー
エリシャ・カスバート(Elisha Cuthbert)/ アビー

ケリー・ゴス(Kelli Goss)/ ヘザー
メジン・プライス(Megyn Price)/ メアリー
ブレット・ハリソン(Bret Harrison)/ ケニー
バリー・コービン(Barry Corbin)/ デール
グレイディ・リー・リッチモンド(Grady Lee Richmond)/ ハンク
キャシー・ベイカー(Kathy Baker)/ ジョアン
イーサン・サプリー(Ethan Suplee)/ ビアポン
エイミー・ティーガーデン(Aimee Teegarden)/ ニッキー

あらすじ

夢に敗れた元アメフト選手が堅物の父と兄が経営する小さな牧場を手伝うことに。田舎の牧場を舞台に、忘れていた絆を取り戻していく家族の姿を描くコメディ。

 

コメディ重視かドラマ重視か

本作の舞台はコロラド州、架空の町ギャリソン。コロラド州は西部、もう少し細かくなると南西部に区分けされる。政治的には、「振り子州」とか「平衡州」と言われるほど、毎度選挙の時には揺れるらしい。地域によって保守派かリベラル派かで明確にどちらか分かれるんだと。

本作で言えば、家長のボーはあからさまに保守派の人だね。で、パート1の最初のエピソード見ながら、ステレオタイプ感と皮肉会話劇を楽しむ感じかな、と思っていたのだけど、どうもそればかりでもないらしい。

親父と息子の会話、兄弟同士の会話、家族とその他の人たちとの会話、それぞれ皮肉を言い合って罵り合って、その雰囲気を楽しむのはもちろんあるけども、意外と真面目な描写が多く混じってくる。

コルト然り、ルースター然り、ボー然り、マギー然り、一見ライトな機能不全家族っぽいけど、ご想像の通り案の定ベネット家全員の成長していく様子、家族の絆を見せてくれると。

ま、そんな映画やドラマなんて腐る程あるのは重々承知しているし、本作なんて「不快なジョークに先の読めるストーリー」と最悪な評価をもらっているけども、

なんというか、ありふれた話に慣れ親しんだ感、でもなんだかそこに喪失感がある気がするんだよね。

 

親父の変化

きっとそれは親父のボーの立ち振る舞いが大きいのかなと。フォードが好きで、ジョンウェインが好きで、肉が好きで、ウイスキーが好きで、共産主義者が嫌いで。そんな田舎の頑固親父が少しずつ変わっていく、周りを受け入れていく、時代を受け入れていく、そこに喪失感がありつつも面白さがある。

自らいらないものを捨てていくだけではない。残しておきたいものも離れていってしまう。

なんという諸行無常。

人生で全てを手に入れることはできないと、そんな感じ。

 

兄弟の成長

メインにいるルースターとコルトの兄弟。バカにし合っているけども、なんやかんやで仲が良くてお互いを大切に思っている。なんとありふれた話だ。

でもそれが逆に安心感を与えてくれているという。

この2人は、「ザット ’70s ショー(That ’70s Show)」というシットコムでも共演している。ちなみにNetflixのオレンジイズニューブラックで活躍中のローラプレポンとか、サム・ライミ版スパイダーマン3のヴェノム役だったトファーグレイスとか、今はアシュトンの配偶者となったミラクニスも出ていたりする。

この2人の下らない会話とかわちゃわちゃしてる感じとか、意外と僕は好きだったりする。

 

得てして

得てして批判もそこそこあるし薄っぺらい感じは否めないものの、1エピソードあたりの時間も短いし、セット感むき出しの安っぽさは適当に見るにはうってつけ。僕のように夕食を食べつつ何かを流し見する生活を送る人にとっては丁度良い塩梅の作品であることは間違いない。

そして油断してみていると、意外と泣かせにかかってくるという。うまくいってないようで実は互いを思い合っている家族もの好きな方にしたらそれなりに楽しめるかと。

あとは英語の勉強したい人にとっても。Fワード全開で日常会話を教えてくれる。

あとはカントリー好きの人にも良いかも。各エピソードタイトルはカントリーミュージックの曲名から取られている模様。ちなみにパート1はケニー・チェズニー(Kenny Chesney)、パート2はジョージ・ストレイト(George Strait)。

あと、どうでも良いけどラフトラックが入ります。公開収録(という言い方が合ってるかは知らない)で、フルハウスとかその辺のドラマみたいに笑い声が入ってくると。ただのドラマだと思ってたから僕は最初少しびっくりした。戸惑うことなかれ。

あと、最もどうでも良いけど、Netflix上、シーズンではなくて、「パート」で分かれている。パート1、パート2の2つでシーズン1、という構成。

そんなところか。まぁ、暇な時にぜひ見てください。なんやかんやで僕はすでにパート5の中盤まで来ているという謎の中毒性。

 

ということで

皮肉会話を学んでください。

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