概要
基本情報
2014年8月〜
監督:ラファエル・ボブ=ワクスバーグ(Raphael Bob-Waksberg)
声:
ウィル・アーネット(Will Arnett)/ ボージャック・ホースマン
エイミー・セダリス(Amy Sedaris)/ キャロライン
アリソン・ブリー(Alison Brie)/ ダイアン・グエン、ヴィンセント
ポール・F・トンプキンズ(Paul F. Tompkins)/ Mr ピーナッツバター
アーロン・ポール(Aaron Paul)/ トッド・チャベス
パットン・オズワルト(Patton Oswalt)/ ペンギン
クリステン・シャール(Kristen Schaal)/ サラ・リン
スタンリー・トゥッチ(Stanley Tucci)/ ハーブ
オリヴィア・ワイルド(Olivia Wilde)/ シャーロット・ムーア(鹿)
J・K・シモンズ(J K Simmons)/ レニー(亀)
ラファエル・ボブ=ワクスバーグ(Raphael Bob-Waksberg)/ チャーリー(カエル)
キース・オルバーマン(Keith Olbermann)/ トム(クジラ)
シリーズのあらすじ
舞台はハリウッド。人間と擬人化した動物達が一緒に住む世界。 1990年代にシットコムの主演を務めたことで一世を風靡したボージャックホースマンだが、 現在は落ちぶれて見る影もない。 そんな彼が返り咲くための自伝をゴーストライターに頼んだことから物語は始まる。 彼女と一緒に過ごしていく中で見つけたものとは。。
と、適当あらすじをつけてみる。
批評と受賞歴
※シーズン1のみ
批評
・Rotten Tomatoes:56% 5.9 / 10
・Metacritic:59 / 100
レビューに騙されるな
まず言いたい。
レビューの悪さに騙されるな。
シーズン1は一旦棚上げして、シーズン2とシーズン3の評価を見るんだ。確かに、確かに前半は、つまらなくはないけど、そんなに面白くもない(くだらなさはある)。
正直、
何話かは寝た。
そこをぐっと堪えてとりあえず最後まで観てみてください。後半の話を見ていくと、気付くとハマっている。そうなったらもう相手の思う壺ですわ。
いやむしろ
壺に入れてくれてありがとう。
全然関係ないけど、「思う壺」って博打で使ってたサイコロを入れる壷皿が語源なんだってね。でも、「思う壺にはまる」は「壺にはまる」と合わせたもので、この「壺」は壺皿のことじゃないんだってね。
えーと。
壺に入れてくれてありがとう。
ということで、ネタバレなしで参りますが、念のため以下ご注意を。
陽気さと鬱さ
基本的にはコメディ。擬人化した馬が主人公で、昔はドラマで人気のあった俳優。過去の栄光にすがって、自分はセレブでみんなから好かれていると思っている。という皮肉めいたコメディ。
人生だって、良い時があれば悪い時もある。調子の良い時があれば落ち込む時もある。それをありのままに描いているからこの作品は面白い。
人(馬)の不幸を笑いたいわけじゃないけど、知名度はあるけど人間的にはクソだとか、そういう皮肉感のある内容ってのは面白い。ただ、人間味のある感覚も全て失くしてしまったわけでもない。
人間味のある、ってのは良い意味だけではなくて、変わったように見えて結局は変われなかったとか、なんというか、急に覚醒してスーパーマンになるのではなくて、3歩進んで2歩戻る。そんな描き方だから、どーんと心に響くというよりは、じんわりと、確実に印象を深めていく感覚。
そのあたりがちらちらと見え隠れしてくるのが後半のエピソードだから、ぜひ最後まで見て欲しい。皮肉という意味ではsatireにも分類されるのかもしれない。
と、真面目なフリして言ってみたけど、要約すれば、
馬が主人公のコメディです。
ゼルダとゾーイ
上記と似ているけど、episode4で、「Zoës and Zeldas(陰属性と陽属性)」という話がある。
まず、ゾーイとゼルダなんのことかってことだけど、ピーナッツバターがやっている番組の中の双子の女の子のことを指している。
ゼルダは活発で明るい。ゾーイは内気で皮肉的。
で、あなたはどっち?みたいな問いかけがある。
一人のキャラクターが言う。
ニクソンはゾーイ、ケネディはゼルダ、アルゴアはゾーイ、ジョージ・W・ブッシュはゼルダ、R2-D2とC3PO、デシャネル姉妹。皆んな分けられる、と。そしてデシャネル姉妹は、 ゾーイはゼルダで、エミリーがゾーイ。うむ。ややこしい。
結果、どちらかに分けられるというよりは、1人の中にどちらの感覚も持ち合わせているというところに落ち着く。大賛成。
さて、あなたはどちらですか?
そして Zoeをゾーイ(ゾーイー)と呼ぶ派、ズーイ(ズーイー)と呼ぶ派。
さて、あなたはどちらですか?
孤独と承認欲求
自分の最近の個人的な悩みのテーマが 孤独感 ということもあって。なんだか、こう、えぐられるような感覚に陥った。ボージャックホースマンは、嫌だと言いつつもトッドを住みつかせたり、最初はキャロラインと付き合ってたりもけど、二人ともいなくなった。
ダイアンには恋をするけど、ライバル(と一応言っておく)のピーナッツバターとくっついている。家には自分の写真、過去の栄光のビデオを何度も見る。周りにも見せる。過去に番組で共演してた子とやる。
周りに認められたい気持ち。それがボージャックの中を占めている。そして自分(観客)にも突き刺さる。
と、真面目なフリして言ってみたけど
馬が主人公のコメディです。
チェルシーの番組に出ていた声優二人
Netflixのオリジナル番組で「チェルシー(chelsea)」というトークショーがある。30分番組で色んな人を招いてトークしたり、チェルシーが海外に行って学んだことを伝える番組。
ちなみに現在(2016/8/21)までに 日本に2回ロケに来ている。原宿の竹下通りと、日本のポルノスター、つまりAV男優の取材。なかなかの切り込み具合。評価はあまりよろしくないけど個人的には好きです。
その辺の記事はまぁおいおい書くとして。その番組にボージャックホースマンで声優を務めた人が招かれた回がある。
ウィル・アーネット(ボージャックホースマン)
最近だとミュータント・タートルズの映画に出ている。この人、めっちゃ良い人そう。
キース・オルバーマン(クジラのキャスター)
この人、もともとキャスターをやっていた。で、結構ずばずばと政治家に対して批判をしていて人気があったらしい。
チェルシーの番組でボージャックホースマンのクジラ役の話が出た時に、 クジラが潮を吹く時の鳴き声をやるようにチェルシーがふる場面がある。そこは見ていただきたい。
如何ともしがたい空気が流れるから。
セレブリティズのカメオ出演
本人役で、本人が声を担当しているキャラクターがいる。いくつか。
マーゴ・マーティンデイル(Margo Martindale)
ナオミ・ワッツ(Naomi Watts)
ウォーレス・ショーン(Wallace Shawn)
まだまだいっぱいいるんで、アメリカの人をよく知っている人にとってはこの辺の楽しみ方もあったりする。
OITNBのパロシーン
オレンジイズニューブラック(Orange is the new black)、通称OITNB。のパロディシーンが一瞬出てくる。
最終回について
ぶっとび回。
想像力が養われると思う。
ということで
ボージャックホースマン。前半は耐えて、後半を楽しんでください。
サタイアの映画では サンキュースモーキング(記事へ)
皮肉の強い ブルージャスミン(記事へ)
ブルージャスミンの元ネタと言われる 欲望という名の電車(記事へ)
パロシーンのあった オレンジイズニューブラック シーズン1(記事へ)
なんかもおすすめです。
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