概要
基本情報
2004年 アメリカ
監督：アダム・マッケイ（Adam McKay）
キャスト：
ウィル・フェレル（Will Ferrell）/ ロン・バーガンディ
クリスティナ・アップルゲイト（Christina Applegate）/ ヴェロニカ・カーニングストーン
ポール・ラッド（Paul Rudd）/ ブライアン・ファンタナ
スティーヴ・カレル（Steve Carell）/ ブリック・タムランド
デヴィッド・ケックナー（David Koechner）/ チャンプ・カインド
クリス・パーネル（Chris Parnell）/ ガース・ホリデイ
キャスリン・ハーン（Kathryn Hahn）/ ヘレン
フレッド・アーミセン（Fred Armisen）/ ティノ
フレッド・ウィラード（Fred Willard）/ エド・ハーケン
ヴィンス・ヴォーン（Vince Vaughn）/ ウェス・マントゥース
ジェリー・マイナー（Jerry Minor）/ ベーシスト
ローラ・カイトリンガー（Laura Kightlinger）/ ドナ
ダニー・トレホ（Danny Trejo）/ バーテンダー
ジャック・ブラック（Jack Black）/ バイカーの男
ジャド・アパトー（Judd Apatow）/ 放送局従業員
ポール・F・トンプキンズ（Paul F. Tompkins）/ 猫ファッションショーの主催
ジェイ・ジョンストン（Jay Johnston）
ティム・ロビンス（Tim Robbins）/ 公共放送局キャスター
ルーク・ウィルソン（Luke Wilson）/ フランク・ヴィッチャード
ベン・スティラー（Ben Stiller）/ アートゥロ・メンデス
ミッシー・パイル（Missi Pyle）/ 飼育係
セス・ローゲン（Seth Rogen）/ スコッティ
ビル・カーティス（Bill Curtis）/ ナレーター
解説・あらすじ
1970年代の米テレビ局を舞台に、ハチャメチャなニュースキャスターたちの前に野心家の女性キャスターが入社したことから巻き起こる大騒動を描いたコメディ。
批評と受賞歴
批評
・Rotten Tomatoes：66% 6.3 / 10
・Metacritic：63 / 100
・Roger Ebert：3 / 4
エンパイアのランキング(直近の)
・史上最高の映画キャラクター100人（The 100 Greatest Movie Characters）：ロン・バーガンディ 16位
ちなみに1位インディジョーンズ、2位ジェームズボンド、3位ハンソロ
・史上最高の映画500本（The 500 Greatest Movies Of All Time） 113位
ちなみに1位ゴッドファーザー、2位レイダース/失われたアーク、3位スターウォーズ エピソード5/帝国の逆襲
Entertainment Weeklyのランキング
・The 100 Greatest Characters of the Last 20 Years 40位
ちなみに1位ホーマーシンプソン、2位ハリーポッター、3位バフィー（バフィー〜恋する十字架〜）
くだらなさの中に
批評家たちからかなりポジティブな評価を頂いている本作品。非常に、非常に、
くだらねぇー（良い意味で）
と言いたくなる笑いの要素がたっぷりと詰まっている。何も考えずにアメリカのバカな人たちを見てストレス解消してください。でもそんな中に意外と社会風刺的な側面も含んでいたりも。
あと、2014年に続編 「俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク」 もあるので観て好きになったらどうぞ。
ということで今回は豆知識メインで参ります。
社会背景
社会背景なんて本作には似合わない言葉だけど。wikipediaでは1970年代の “tongue-in-cheek” の映画、みたいに書かれてた。
“tongue-in-cheek” ってなんだよ、ってことだけど、「からかい半分に、皮肉を込めて」てな感じの意味。つまり、1970年代を皮肉った映画。
今でこそ女性の社会進出はだいぶ普通になってきたけど、当時のアメリカは、女性がアンカーマンってないわ、って時代。実際は1970年代にはちょこちょこ出てきていたらしいけど。業界的にも特に厳しい男社会だったらしい。
実際に働いていた女性が、セクハラかパワハラか、まぁそのあたりのハラスメントを受けていたとのことで、その話を監督のアダムマッケイと主演のウィルフェレルが知って、「これ、イジメる方やったら面白そうだな」ってことで映画にした。と、長谷川町蔵さんが言ってた。
曰く、 女性をいじめるセクハラコメディ。
そもそも anchorman ってなんだよ、ってことだけど、ニュース番組の総合司会者？的な立ち位置の人をanchormanと呼ぶ。
アダムマッケイとウィルフェレル
マネー・ショート 華麗なる大逆転の記事（記事へ）でも少しだけ書いたけど、アダムマッケイはもともとサタデーナイトライブとかのライターをやってた人。その時から仲の良いウィル・フェレルとよくコメディをやっている。
こちらも長谷川町蔵さん曰く、アダムマッケイとウィルフェレルの関係は、ビートたけしと高田文夫 のような感じ、とのこと。
ロン・バーガンディのモデル
いくつか説がある模様。というか2個だけど。
その1 ロン・ジェレミー（Ron Jeremy）
劇中のロンバーガンディのヒゲは、”pornstache”、通称 ポルノヒゲ と呼ばれるものらしい。ポルノヒゲはポルノ俳優を連想させるヒゲということで。
ちなみに ”pornstache” でgoogleに聞くと、大体こいつが出てくる。
メンデス！！そう。彼の名は George “Pornstache” Mendez 。通称、エロひげ。OITNB早く来い。
で、ロンジェレミーは誰かというと、そうです、ポルノ男優です。それも 伝説的な ポルノ男優です。
伝説の人、笑っております。
「オールタイムトップ50ポルノスター」というので1位にもなったらしいです。その他何で有名かはwikipedia等でご覧ください。
ひげもそうなんだけど、ロンジェレミーは2001年にドキュメンタリー伝記映画 「ポルノ・スター ロン・ジャーミーの伝説」を撮っていて（なぜ邦題がジェレミーではなくジャーミーなのかは謎）、これの原題は “Porn Star: The Legend of Ron Jeremy” と、まぁそういうことだ。
その2 ハロルド・グリーン（Harold Greene）
もう1人はハロルド・グリーン（Harold Greene）というジャーナリスト。1970年代の彼はこんな感じ。
まさしく。てか1970年代は大体こんな感じだったのかもね。
ブライアン・ファンタナのモデル
ポールラッドが演じるブライアンファンタナにもモデルがいる。
ジェラルド・リベラ（Geraldo Rivera）
この人は弁護士とかレポーターとか作家とかトークショーのホストとかやっていて、FOXニュースのコメンテーターとかもやっている。
最初の脚本はDVDで
本作、実は同じ年に同じような作品を出している。タイトルは、 「Wake Up, Ron Burgundy: The Lost Movie」。
アダムマッケイとウィルフェレルが最初に書いたシナリオが元になっているみたいで、The Alarm Clock っていう逃走中のヒッピー銀行強盗を追っかけるレポーターたちに焦点を置いた作品らしい。DVDでリリースされているので興味のある方はどうぞ。
ちなみに草案として最初に2人が書いた脚本は、最終的に出来上がったものからはかけ離れていたらしく、ポールトーマスアンダーソンがプロデューサーとして関わっていたらしいんだけど、最初の脚本を見て、変すぎて驚いて降りちゃったらしい。。
選りすぐりのコメディアンたち
コメディ好きであれば、キャスト陣を見て興奮するだろう。精鋭たちが集まっているから。
フラットパック（Frat Pack）の人たち
フラットパックと呼ばれる1990年代後半に映画によく出ていたコメディ俳優たちの総称。言われ始めの初期メンバーは、ジャックブラック、ウィルフェレル、ベンスティラー、オーウェンウィルソン、ルークウィルソン、ヴィンスヴォーン、アンディディックの7人。
これに加えて、ジョンCライリー、デヴィッドケックナー、スティーヴカレル、ポールラッド、レスリーマンも。ちなみにレスリーマンはジャドアパトーの奥さん。
最近は若い世代として、ジャドアパトーとよく一緒に映画を作ってるセスローゲン、ジョナヒル、マーティンスター、ジェイソンシーゲル、ジェームズフランコなんかも ”Apatow Chapter” と呼ばれてメンバーに加えられたりする。
この “frat pack” は “rat pack” と “brat pack” を真似というかパロというか。英語って韻踏むの好きじゃん？そんな感じ。ラットパック（Rat Pack）はハンフリーボガート周辺、ブラットパック（Brat Pack）は「ブレックファストクラブ」らへんの当時の若手俳優たちをまとめて言う言葉。
全員は出ていないにしても、結構本作にも出ている。そしてものすごくちょい役だったりする。
それを探すのもまた一興。
ということで
以上、俺たちニュースキャスターでした。
アダム・マッケイ監督、スティーヴ・カレル出演の「マネー・ショート 華麗なる大逆転（記事へ）」、
ポルノひげの出演する「オレンジイズニューブラック シーズン1」（記事へ）、
フラットパックの元ネタ、ブラットパックの出演する「ブレックファスト・クラブ」（記事へ）
なんかもおすすめです。
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