ナルコス シーズン1 / Narcos SEASON 1

 

ナルコス予告編 – Netflix [HD]
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概要

基本情報

2015年 アメリカ

製作:
クリス・ブランカトー(Chris Brancato)
カルロ・バーナード(Carlo Bernard)
ダグ・ミロ(Doug Miro)

脚本:クリス・ブランカトー(Chris Brancato)

キャスト:
ヴァグネル・モウラ(Wagner Moura)/ パブロ・エスコバル
ボイド・ホルブルック(Boyd Holbrook)/ スティーブ・マーフィー
ペドロ・パスカル(Pedro Pascal)/ ハビエル・ペーニャ
ジョアンナ・クリスティ(Joanna Christie)/ コニー
フアン・パブロ・ラバ(Juan Pablo Raba)/ グスタボ・ガビリア
モーリス・コンプト(Maurice Compte)/ オラシオ・カリージョ
ディエゴ・カターニョ(Diego Cataño)/ ラ・キカ
ジョルジ・ヒメネス(Jorge A. Jiménez)/ ポイズン
パウリナ・ガイタン(Paulina Gaitán)/ タタ
パウリナ・ガルシア(Paulina García)/ エルミルダ
ステファニー・シグマン(Stephanie Sigman)/ ヴァレリア
ブルーノ・ビチル(Bruno Bichir)/ フェルナンド
ラウル・メンデス(Raúl Méndez)/ セサル・ガビリア
マロノ・カルドナ(Manolo Cardona)/ エドゥアルド・サンドバル
ルイス・ガスマン(Luis Guzmán)/ ゴンサロ・ロドリゲス・ガチャ
アナ・デ・ラ・レゲラ(Ana de la Reguera)/ エリサ
ナベガンテ(Juan Sebastián Calero)/ フアン・セバスティアン・カルロ

解説・あらすじ

1980年代、アメリカは麻薬問題に悩まされ、麻薬取締局は要員を生産国に送り込み、現地の当局と協力して解決を試みる。だがしばしば現地の政府・軍・警察は麻薬組織と結びついて腐敗し、取り締まりは困難を極める。

Wikipediaより。

批評と受賞歴

※シーズン1のみ

批評

・Rotten Tomatoes:79% 6.56 / 10
・Metacritic:77 / 100
・IMDb:8.9 / 10  ※シリーズ全体

 

ハマる人が続出

 

していた麻薬王ドラマをようやく鑑賞開始。現在(2017/11)時点でシーズン3まで配信済み、シーズン4まで制作決定。続きを作る=面白い、とは必ずしもならないけど、人気があることは確か。

しかも、本シリーズはシーズン2、シーズン3と進むにつれてrotten tamatoes の評価も上がっているという期待値の上がる前情報。

結果、

面白かったです。

という小学生のような感想だけど。

 

実在したコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルの人生、シーズン1はその中でも1970年代後半から1992年までのパブロエスコバルの人生を描く。どうやって莫大な資産を得たか。どうやってコカインの輸送ルートを確保し、どうやって組織を大きくしていったのか。どう権力を大きくし、支配していったのか。政界進出から逮捕まで、実際にコロンビアで起こった出来事とリンクさせながらシリーズは進む。

その彼の人生が壮絶と言うか、完全に自分とはかけ離れた生活をしていて、けど事実をベースにしていると。そう考えると、シーズン冒頭で単語が出てきたように、ある種マジックリアリズムのような話とも言える。

ちなみに、こちらもシーズンの始まりでも言っていた気がするけど、タイトルになっている「ナルコス」の “narco” は、スペイン語の “narcotraficante” の省略形。意味は売人。

と、そんな小ネタを挟みつつ、ネタバレありつつ参ります。

 

 

 

 

 

 

事実を基にした物語

パブロエスコバルは実在した人物。

コカイン密売でかなり稼いで、大富豪になり、80年代にはフォーブス誌の長者番付でもランクイン。自宅に施設軍隊やら動物園やら作ったりして、その豪勢な、贅沢な生活の様子は世界の人々の興味の対象となった。

そんな超有名人ということは何が起こるのか、何となく流れも知っているはず。でも表面的なことしか分からないし、何かしらの事実の裏で何が起こっていたか、をフィクションで描く。その辺のドラマ性と事実がうまく融合してどんどん続きを見たくなる構図。

日本では当時どのくらい報道されていたのかは分からないけど、動物園作った時にはニュースになったらしい。そんな感じで、僕は全然パブロエスコバルという人がどんな人生を送ったかは全然知らなかったので、その辺のリアルなネタバレ要素は特になく、普通に楽しめた。

 

年間250億ドル稼ぎ、コロンビア政府やアメリカ政府と対立し、慈善事業で一般市民からは英雄扱いされ、上院議員になったり、テロを起こしたり、刑務所すら支配したり。

全く意味がわからない。

いや意味は分かるけど、全然そんなこと言われてもイメージできないし、共感なんて全く皆無。でも、その残虐性やら非情さ、冷酷さ、の部分とは別で、実際に彼がしている行動と、一般の人たちから見られているイメージも含めて、パブロエスコバルという人の人間性のようなものが見れるのも面白い。

 

モデルになった人たち

実話を基にしているということは、モデルになった人たちもいるということ。何名か。

パブロ・エスコバル

説明は置いといて。ドラマの中でもシーンがあった、マグショット。

演じたヴァグネルモウラは、かなりエスコバルのことを研究したらしい。それに合わせて太ったり、スペイン語勉強したり。ブラジル人ということもあって、スペイン語わかる人たちからしたら、イントネーションやら、アクセントやら、発音やら、ちょっと違和感があるようだけど。ただ、僕はスペイン語もポルトガル語もわからないので全く気にならなかった。

もう一つちなみに、ヒップホッパーのNASは、スカーフェイスの時もそうだったけど、パブロエスコバルを敬愛しているらしく、ナズ・エスコバルと名乗っている。らしい。

 

スティーブ・マーフィーとハビエル・ペーニャ

DEA側の2人。

現在の2人と、演じた2人

特にマーフィーは結構似ている。個人的には、劇中のマーフィーは若干、影薄い気がするのは大声では言わない。

 

カリージョ

コロンビア軍大佐のカリージョは、ヒューゴ・マルティネス(Hugo Martínez)をモデルにしていると言われている。

 

ラ・キカ

ディエゴカターニャが演じるラ・キカ(La Quica)は Dandeny Muñoz Mosquera がベース。ちなみにガチャとかも検索すれば、画像出てきます。

 

ヴァレリア

ヴァレリアは、Virginia Vallejoをベースにしている。

 

マジックリアリズム

途中で出てくるセリフ

I’m not rich, I’m a poor man with money.

は、ガブリエル・ガルシア=マルケス(Gabriel Garcia Marquez)のセリフらしい。この人、コロンビアの作家なんだけど、「百年の孤独(Cien Años de Soledad)」という作品でラテンアメリカ文学ブームを巻き起こして、マジックリアリズム作品を先導した人。

シーズン冒頭でもマジックリアリズムという単語が出てきた(はず)けど、そのぶっ飛んだエスコバルの人生と、コロンビアの当時の実情、買収で腐敗しちゃって何が正しくて何が悪いのかが曖昧になってる感じ、そして一般の人から見たエスコバルへの英雄視。その辺がある種マジックリアリズムっぽいような感じもする。

その辺で繋がってくるのがまた面白い。

 

 

 

アメリカとコロンビア、善と悪、リスクと見返り

本シリーズ、あくまでも個人的にだけど、なんかこう、DEA側にもカルテル側にも、あまり親近感が湧かないというか、共感できないというか、味方になれないというか。ちょっと一歩引いて俯瞰的に見てしまう感。でも、それはそれで良いのかな。アメリカ側からの視点、コロンビア側から見た視点。それぞれ、犠牲になった人たちはいるわけで、実際に起こったことを描く、とそんな感じがした。

それから善と悪。エスコバルは慈善事業もしているわけで、その恩恵を受けている人たちからしたら、エスコバルは英雄になるという。もっとエスコバルに近いところにいる買収された人たちも、モラル的には完全にアウトだけど、それぞれ事情もあるのかもしれないし。その辺はわからないけど、エスコバル支配下においては、そんな人たちがとてつもなく多くいたという事実。英雄と見られるって書いてて思ったけど、ワンピースのクロコダイル。うん。ただ思い出しただけです。

そして、アメリカをドラッグまみれにしたと言っても、実際にコカインを買って消費しているのはアメリカの人たちなわけで。その辺がまたね。

 

(自分の理解力の無さとコロンビアの歴史を知らないこともあって)微妙に年代が分かりづらかった。冒頭に少し先の話を出していることもあって、そこから一旦過去に戻ってそれまでの説明の描写が入る。切り替わりで、何年、って字幕出してくれるからそこで意識すべきなのと、大統領の変遷と、パブロの子供の大きさとかから、あ、そんくらい時間が経ってるんだ、って感じるくらい。エスコバルがあんまり歳取ってる感じがしないし。

僕はあんまり気にならなかったけど、その辺の状況説明含め、妙にナレーションが多いのもマイナスポイントと言っている人たちもチラホラ。

 

と少し不満も漏らしたけども、全体的にはすごく面白い。どんどん続きを見てしまうし、全部見ても10時間。これは素晴らしい10時間。良い人側、悪い人側、それぞれの人間ドラマ、人間模様も楽しめるし、シーズン2、シーズン3はもっと評価も高いし、期待。

 

ということで

麻薬王として成り上がる名作スカーフェイス

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なんかもおすすめです。

ヴァグネルモウラ出演しているエリートスクワッドも面白いらしいです。

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