概要
基本情報
2013年 フィンランド
監督:ペトリ・ルーッカイネン(Petri Luukkainen)
キャスト:
ペトリ・ルーッカイネン(Petri Luukkainen)
Helena Saarinen
Juho Luukkainen
Eero Löyttyjärvi
解説
フィンランドに住む青年ペトリ・ルーッカイネンが失恋を契機に、物に囲まれた生活を一新すべく行った1年間の実験を追ったドキュメンタリー。全所有物を倉庫に保管、1日に1個だけ倉庫から持ち出し、何も購入しないことを1年間続けるというルールのもと、日々の実験を通じて自分自身と向き合い、何が自分にとって大切なのかと模索する姿を映し出す。断捨離などのキーワードが注目を浴びる昨今、身の回りにあふれる物との関わり方を考えさせられる。
あらすじ
ヘルシンキに暮らす26歳の青年ペトリは恋人との破局を発端に、さまざまな物にあふれた生活を変えることを決意。持っている物を全部倉庫に預け、倉庫から持ち出すのは1日に1個、1年間継続、1年間何も買わないという四つのルールを課す。今、自分に必要な物を選ぶという日々の決断を通じて、彼は人生で大切な物は何かと模索するようになっていく。
批評と受賞歴
批評
・Internet Movie Database : 6.5/10
モノ天国
本作公開当時、もしくはDVDリリース時、もはやどっちでも良いんだけど、観ようかなーって思ってた。結構すぐにモノを買ってしまって結局使わなくなることが多い自分としては、「断捨離」という言葉が流行った時からモノに対してはたまーに考えるようになっていたから。
で、ふと気づくとNetflixで配信されていて鑑賞。という経緯もあって、ちょっと期待値が高くなっちゃってたかなぁ。というか劇中のルールを勘違いしてた。モノを1日1個ずつ倉庫に入れていくと思っていたら、逆だった。
一旦ルールのおさらい。
- 自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける
- 1日に1個だけ倉庫から持って来る
- 1年間、続ける
- 1年間、何も買わない
で、早々に最低限のモノを手に入れてしまうから、やることがなくなっちゃうんだよね。だから失速感が何とも。。
後半は後半で彼女ができることで、1人から2人の生活を考えるようになる。そこで自分で決めたルールに縛られて葛藤が起こる。大抵の映画は葛藤をどう乗り越えるか、ってところが盛り上がりの部分だけど、何というか、、
目に見える部分の突きつけられた困難が弱い。
パラパラと実生活上の問題がちらほら出て来るけど、観なくても想像できるし本質的なところにいってない感じ。まぁ一応ドキュメンタリーだから仕方ないと言えば仕方ないし、本質的な部分は観る人が考えれば良いんだけど。
そしてあんまり「モノ」にフォーカスがされなくなってくる。だからちょっと主旨が変わってきてる感。
とは言っても、それはそれで「モノ」に対する気持ちの変化だし、「モノ」自体は生きる上ではあくまでも脇役で装飾品でしかない、とも取れるし、「モノ」のありがたさ、まさに「有難う」の語源から掴めるような気がしてくる。
「断捨離」「シンプリスト」「ミニマリスト」とかこの辺のワードが気になる人は観て良いと思います。
おばあちゃんの言葉もね。
ものの多さで幸せははかれない。人生はモノでできてない。
この言葉が効いてくる。よく聞く言葉ではあるけども。
ちなみに原題の “Tavarataivas” は「 モノ天国」って意味らしい。“tavara” がモノ、“taivas” が天国。どの時代に生まれて、どんな生活を送ってきたか。そしてこの実験を行う人の年齢と年収も、「モノ」に対する考え方に影響してくると思う。
「モノ」と「生き方」
受け取り方は観た人次第。
ということで
シンプルに行きたい方は一度ご覧ください。
ミニマリストの方は ストレンジャーパラダイス(記事へ)、
色々捨てて見つけにいくのは イントゥザワイルド、
ある意味断捨離の ダージリン急行、
なんかもおすすめです。
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