オースティン・パワーズ / Austin Powers: International Man of Mystery

 

オースティン・パワーズ(予告編)
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概要

基本情報

1997年 アメリカ
監督:ジェイ・ローチ(Jay Roach)
脚本:マイク・マイヤーズ(Mike Myers)
キャスト:
マイク・マイヤーズ(Mike Myers)/ オースティン・パワーズ / Dr.イーブル
エリザベス・ハーレイ(Elizabeth Hurley)/ ヴァネッサ・ケンジントン
ロバート・ワグナー(Robert Wagner)/ ナンバー・ツー
セス・グリーン(Seth Green)/ スコット
ミンディ・スターリング(Mindy Sterling)/ フラウ・ファービッシナ
マイケル・ヨーク(Michael York)/ バジル・エクスポジション
ファビアナ・ウーデニオ(Fabiana Udenio)/ アロッタ・ファジャイナ
ウィル・フェレル(Will Ferrell)/ ムスタファ
ミミ・ロジャース(Mimi Rogers)/ ミセス・ケンジントン
ジョー・サン(Joe Son)/ ランダム・タスク
ポール・ディロン(Paul Dillon)/ パティ・オブライエン
チャールズ・ネイピア(Charles Napier)/ ギルモア
エリヤ・バスキン(Elya Baskin)
クリント・ハワード(Clint Howard)
トム・アーノルド(Tom Arnold)/ カウボーイ
キャリー・フィッシャー(Carrie Fisher)/ セラピスト
ラリー・トーマス(Larry Thomas)/ カジノディーラー
バート・バカラック(Burt Bacharach)/ カメオ出演
マイケル・マクドナルド(Michael McDonald)
シンディ・マーゴリス(Cindy Margolis)
クリスチャン・スレーター(Christian Slater)/ 簡単に騙されるガード
ロブ・ロウ(Rob Lowe)/ 首をはねられた子分の友人
ウェンディー・リー(Wendee Lee)/ フェムボットの声
ロイス・チャイルズ(Lois Chiles)/ ローラーで轢かれた子分の妻
プリシラ・プレスリー(Priscilla Presley)/ カメオ出演

解説・あらすじ

『ウェインズ・ワールド』のマイク・マイヤーズが製作・脚本・主演を務めた、大ヒット爆笑コメディ。世界征服を目論むDr.イーブルと英国のスパイ・オースティンとの闘いを、おバカな笑い満点で描く。過去の有名映画のパロディ、下ネタ満載の笑い、そしてオースティンと敵役イーブルとの2役を演じた、マイヤーズの芸達者ぶりが見もの。エリザベス・ハーレー共演。1967年のロンドン。街を歩けばモテモテのファッション・カメラマン、オースティンの正体は女王陛下のスパイ。彼は世界征服を画策するDr.イーブルを追いつめるが、間一髪イーブルは自ら冷凍睡眠に入り逃亡。彼もイーブルの後追い、冷凍睡眠に入った。そして1997年、長い眠りから覚めた2人の闘いが、再び繰り広げられる-。

批評と受賞歴

批評

・Rotten Tomatoes:70% 6.4 / 10
・Metacritic:51 / 100
・Roger Ebert:3 / 4

 

飛び抜けたコメディ映画

世界的に名作が生まれた1990年代。本作公開年の1997年公開は、タイタニック、フィフスエレメント、ロストワールド/ジュラシックパーク、LAコンフィデンシャル、メンインブラック、ヘラクレス、フルモンティ、もののけ姫、恋愛小説家、スピード2、ガタカ、フェイク、007 トゥモローネバーダイ、ブギーナイツ、フェイスオフ、コンエアー、ライフイズビューティフル、ジャッキーブラウン、そして本ブログのきっかけになったグッドウィルハンティング。

すごいよね、こんなラインナップの中に、

この飛び抜けたコメディ映画

素晴らしい。このネタに満ち溢れた本作、一度くらいはご覧いただくのも良いかと思います。思いっきり、笑ってくださいって感じが苦手な方はやめた方が良いかもしれません。観るとしても真剣には観ない方が良いかもしれません。

真剣に観ることをお勧めするとしたら、ジェームズボンドファンの方々。

ジェームズボンドネタが満載です。

もしくは、1960年代〜1970年代好きな方々。

ネタが満載です。

あと、なんというか。間の取り方が好き。古臭い感じがどこまでわざとなのかは知らないけど、その辺もすごく良い感じです。

ただ、 すんごいくだらない。

この辺をクリアできる方にはお勧めです。

ということで、今回はネタバレ気にせず小ネタ中心で参ります。

 

キャラの元ネタ

大抵は007パロ。ということでつらつらと書きます。

国際諜報局のハリー・パーマー(The Ipcress File – Harry Palmer)

theipcressfile_harrypalmer.jpg

007とか言いつつ、オースティンパワーズの元ネタはハリーパーマー。もともとアンチ007として書かれた国際諜報局の主役を元ネタにするとは。とことん詰めたパロディである。

ローン・マイケルズ(Lorne Michaels)

LorneMichaels.jpeg

ドクターイーブルの特徴とか話し方は、ローンマイケルズが元になっているらしい。ローンマイケルズはサタデーナイトライブのプロデューサーをやってた人。一緒にサタデーナイトライブをやってたダナ・カーヴィ(Dana Carvey)が ローンマイケルズに持っていた印象をコピーしているらしい。

エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド(Ernst Stavro Blofeld)

ドクターイーブルの元ネタはそのままこの人、スペクター1。

blofeld_evil.jpg

エミリオ・ラルゴ(Emilio Largo)

ナンバー2の元ネタはこの人、スペクター2。

スペクター2

number2.png

エミリオラルゴ

Emilio_Largo.jpg

ローザ・クレブ(Rosa Klebb)

フラウ・ファービッシナの元ネタはこの人、スペクター3。

フラウ・ファービッシナ

FrauFarbissina.jpg

ローザクレブ

RosaKlebb.jpg

ゴビンダ

ウィルフェレル演じるムスタファのモデルはこの人、007 オクトパシーに出てくる人。

ムスタファ

autsinpowers-mustafa.jpg

戦闘員

Gobinda.png

 

007パロディ

イギリスのスパイというのをモチーフにしていることもあり、各所でジェームズボンドネタがちりばめられている本作。特に初期の作品がすごく多い。まとめるのも面倒だからだだ書きで。

ドクター・ノオ

  • 解凍シーンのシャワー
  • Dr.イーブルとのディナー
  • 最後のドクターノオの格好

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drevil.jpg

ロシアより愛を込めて

  • ラッキーチャームネタ

ゴールドフィンガー

  • ランダムタスクの名前と立ち位置(random task ⇄ odd job)
  • ランダムタスクとオースティンパワーズの最後の戦い
  • アロッタファジャイナの名前(Alotta Fagina ⇄ Pussy Galore)

サンダーボール作戦

  • drイーブルの本拠地
  • 全体的なプロット
  • サメのプールの会話
  • オースティンとナンバー2がブラックジャック

カジノロワイヤル

  • 歌「The Look Of Love」
  • 回転ベッド
  • ナンバー2のカードの不正行為

007は二度死ぬ

  • バジルとジャガーで映像のやりとりをするところ
  • アロッタの部屋のインテリアとバスタブシーン

女王陛下の007

  • オースティンはジョージ・レーゼンビーのボンドを意識
  • フェムボット

ダイヤモンドは永遠に

  • アロッタの部屋まで登る

 

とかね。あ、あとオースティンの胸毛はショーンコネリー由来。007シリーズ以外にも、他のテレビとか音楽とかいろんなところに影響を受けている。

例えばこれ。

The Beatles – A Hard Day’s Night

The Beatles – A Hard Day's Night – Official Video

最初のオースティンが追っかけられるシーン。

その他にも、ウディアレンの「What’s Up, Tiger Lily?」「スリーパー」、1960年代の「Rowan & Martin’s Laugh-In」っていうコメディ番組、ラスメイヤーの「ワイルド・パーティ(Beyond the Valley of the Dolls)」、ミケランジェロ・アントニオーニの「欲望(Blowup)」、デヴィッド・ザッカーの「裸の銃を持つ男(The Naked Gun)」※これに関しては「007 黄金銃を持つ男」が元ネタだからもう、ごっちゃごちゃ。

と。1960〜1970年代のいろんなものが詰まっているのが本作である。

 

音楽

ダスティ・スプリングフィールド(Dusty Springfield) – The Look of Love

まずはマイクマイヤーズがインスピレーションを受けたこの曲。作曲はバートバカラック、作詞はハル・デヴィッド(Hal David)

Dusty Springfield – The Look of Love

クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)- SOUL BOSSA NOVA

しょっぱなで流れるシリーズ共通のテーマソング

Quincy Jones – SOUL BOSSA NOVA

 

カメオ出演とか

実はバート・バカラックがカメオ出演している。1967年カジノロワイヤルの音楽担当もしている。

カメオじゃないけど、キャリーフィッシャーも出ていたりする。カウンセラー役で。

叶わなかったけど、マイクマイヤーズはジムキャリーにドクターイーブルさせようとしていたらしい。でもライアーライアー(Liar Liar)が忙しくて、ダメだった模様。

 

1960年代

よく映画の題材としても取り上げられるけど、

ベトナム戦争からの反戦運動、カウンターカルチャー、ヒッピー文化。

ビートルズの社会現象化、ストーンズ、ボブディラン、モッズ等のロックが流行。

swingerっていうフリーセックスを好む人たち。

そんな時に凍っちゃったもんだからオースティンは。その辺のジェネレーションギャップの苦悩もありつつ楽しむ感じ。

 

小ネタ:Danger

UK法務省曰く、週に1人は

ミドルネームを “Danger” にしたいんすけど。

っていう人がやってくるとか来ないとか。信じるか信じないかは。。

 

ビッグボーイ

返り咲いた、のネタを聞き流しつつ、「THE3名様」を思い出す、どうしても。あ、やばい、久々に見たい。

 

ということで

ネタ満載のオースティンパワーズでした。

コメディ系で言えば、

ジムキャリーの Mr.ダマー(記事へ)、

ウィル・フェレルの 俺たちニュースキャスター(記事へ)、

あとは、1960年代の時代背景を反映してる 卒業(記事へ)

なんかもおすすめです。

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