リトル・ダンサー / Billy Elliot

 

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概要

基本情報

2000年 イギリス

監督:スティーブン・ダルドリー(Stephen Daldry)

脚本:リー・ホール(Lee Hall)

キャスト:
ジェイミー・ベル(Jamie Bell)/ ビリーエリオット
ジュリー・ウォルターズ(Julie Walters)/ ウィルキンソン夫人
ゲイリー・ルイス(Gary Lewis)/ ジャッキーエリオット
ジェイミー・ドラヴェン(Jamie Draven)/ トニーエリオット
ジーン・ヘイウッド(Jean Heywood)/ おばあちゃん
ステュアート・ウェルズ(Stuart Wells)/ マイケル
アダム・クーパー(Adam Cooper)/ ビリー25歳

解説・あらすじ

1984年、イギリス北部の炭坑町。11歳のビリーは炭坑労働者のパパと兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。ふとしたことからレッスンに飛び入りしたビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。教室の先生であるウィルキンソン夫人もビリーに特別な才能を見出した。それからというものビリーはバレエに夢中になるのだが……。バレエ・ダンサーを目指す少年の姿を描いたs・ダルドリー監督の長編第1作。

批評と受賞歴

受賞

英国アカデミー賞:主演男優賞、助演女優賞、英国作品賞
英国インディペンデント映画賞:新人俳優賞
放送映画批評家協会賞:子役賞
日本アカデミー賞:外国語映画賞
その他いくつか。

ノミネート

アカデミー賞:監督賞、助演女優賞、脚本賞
その他いろいろ。

 

泣ける

この映画からできたミュージカルも好評でトニー賞の各部門を結構とっている。日本でも2017年に舞台があるらしい。

BillyElliot.jpg

泣ける

これはめちゃめちゃ泣ける

これはぜひ観て欲しい。内容だけじゃなくて演出とかも含めて観て欲しい。少しだけ時代背景の予習した方が良いかも。なので先に予備知識を書きます。

 

時代背景:1984年 イギリス北部の炭鉱町

1984年のイギリスはサッチャー政権下。炭鉱により栄えたイギリスは炭鉱によって苦しめられていた。採算がとれなくなってきた炭鉱の閉鎖がイアンマクレガー炭鉱庁総裁により公表された。

 

イアンマクレガー炭鉱庁総裁「とりあえず20坑くらい閉鎖しようか、2万人くらいリストラしまーす」

アーサースカーギル全国炭鉱労働組合(NUM)委員長「え。俺の町、ヨークシャー対象かよ、スト開始だ」

不採算炭鉱の人々「だね」

優良炭鉱の人々「やんない。そのスト違法だし」

アーサースカーギル委員長「うるさい。お前らなんかこれだ、ピケッティングだ」

 

警官隊(反ストライキ派) vs ピケ隊(ストライキ派)のほぼ戦争状態の抗争。脅迫あり、リンチあり、死者も出たかなりエグい事件になった。

ピケッティング:

ストライキが行われている事業所等に労働者の見張りを置き、スト破りの就労阻止、他の労働者へのストライキ参加の促進、一般人へのストライキのアピール等をする行為。(Wikipediaより)

と、こんな感じ。

映画はこのストライキ真っ只中のお話。主人公のビリーの家族はストライキ派。サッチャーやらイアンマクレガーやらアーサースカーギルやらは出てこないから覚えてなくて良いです。あくまでも現場にいる人たちの物語。

とりあえずこの背景だけ知っておけばすんなり観れると思います。

 

フレッド・アステア(Fred Astaire)

「アステア」っていう単語が出てくる。そこまで気にしなくても観るのに支障はないけど念のため。アメリカのダンサーで途中から俳優になってハリウッドのミュージカル全盛期を担った人。

「市民ケーン(Citizen Kane)」(記事へ)の映画会社RKOと契約して、ダンスコメディ映画でRKOの経営を立て直した。全盛期はすごかったからダンサーにとっての憧れだった。

って感覚だけあれば良いかと。

 

ウェイン・スリープ(Wayne Sleep)

こちらも名前だけ登場。どの場面かは忘れたけど。引き合いに出されるところがある。実在するダンサーで映画「大列車強盗(The First Great Train Robbery)」(1979)に 出ていたりする。

ちなみに大列車強盗の監督さんはマイケル・クライトン(Michael Crichton)っていうジュラシック・パークの原作の小説を書いた人。まぁ、あまり気にする必要は特になし。

 

注目ポイント:演出

音楽に合わせた演出、演出に合わせた音楽。どっちでも良いけど。スティーブンダルドリー監督は舞台出身だから独特な演出がすごく良い。あと流れるようなシーンの繋ぎ。その辺を楽しんでほしい。

 

製作陣・キャスト

監督:スティーブンダルドリー

もともと舞台演出ですっごい評価されてた人。このリトルダンサーで映画監督デビューして、評価も良いし興収的にも成功した。最近だと「トラッシュ!-この街が輝く日まで(Trash)」、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(Extremely Loud & Incredibly Close)」(記事へ) とか。

ジェイミーベル

リトルダンサーで映画デビュー。イギリス北部出身で独特の訛りがあることもキャスティング理由にあるらしい。いやしかし素晴らしい演技だった。

Green Day / Wake Me Up When September Ends のPVにも出ていたりする。

Green Day – Wake Me Up When September Ends [Official Music Video]

これ良いよね。

ジュリーウォルターズ

映画デビューした1983年、「リタと大学教授(Educating Rita)」でゴールデングローブ賞主演女優賞受賞、英国アカデミー賞主演女優賞受賞、アカデミー賞主演女優賞ノミネート。リトルダンサーの後はハリーポッターのロンの母ちゃん役。

ゲイリールイス

この後はギャングオブニューヨークとかエラゴンとか、ちょこちょことは出てはいるんだけどねぇ、なかなか主要キャストには抜擢がない。リトルダンサーの父ちゃん役はすごく良かった。役どころが。

ジェイミードラヴェン

兄ちゃん役だね。映画よりもテレビの方が出演が多いっぽい。

BillyElliot01.jpg

アダムクーパー

最後の舞台に立つシーン。アダムクーパーという世界的なバレエダンサーを起用。ラストシーンがね、たまらないよね。

 

音楽

T・レックスの音楽が結構使われている。時代背景的には暗くなりがちな内容だけど、全体的にノリの良い音楽でキュッと進める。ビリーの気持ちとすごく合っていて盛り上げるところは盛り上げる。素晴らしい。

T.REXのGet it onは置いといて、個人的に好きなのを。 The Jam – Town Called Malice

Billy Elliot OST — Town called malice

T.Rex – Cosmic dancer

T. Rex – Cosmic dancer

この映画、中盤以降はずっと泣かせてくれます。本当に素晴らしい映画だと思います。まだ観ていない方はぜひ観てください。

さて、前置きが長くなりましたが、以下ネタバレありで参ります、ご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制限された中で

男はボクシング、女はバレエ。「バレエなんて女がやるもんだ」 って父ちゃんも言ってたけど、固定観念というか世間体というかジェンダーの問題というか。「こうあるべき」みたいなものがすごく強く出てるよね。

ゲイの男友達のシーンもあるけど、そういうのなんて最たるもので蔑まされたり弾圧されるのが普通。でもそれを乗り越えて逆に賞賛されるからこそ感動が生まれると。いやよくできてます。

最初はバカにされたり叩かれたりするかもしれないけど、一つの信念を持って続けることの意味、そんなんがわかる映画。

 

親子愛、家族愛

そして父ちゃん、兄ちゃんとの絆映画の側面も。ストライキして生活的にも苦しくて大変だった。ビリーはボクシングしないでゲイっぽいバレエなんてものにハマっちゃってるし、みたいなね。

でもそんな頑固親父がね。ビリーの熱い想いのこもったダンスを見て突き動かされるんだよね。最初は親父にびびって本心を言えなかったけど、決断してからはダンスで表現して立ち向かった。それを見た親父はすぐ走って行ったよね。

スト破りを決めて長男からも色々言われるだろうとは思いつつも、やっぱり子供には好きなことをして希望を捨てて欲しくない。もうね、無償の愛はずるい。

父ちゃん「人は変われるのさ」
父ちゃん「ビリーには希望がある。助けてやりたい」
兄ちゃん「親父は正しい。お袋も賛成するさ」

泣ける。

 

謎のシーン

別に謎ではないんだけど、ここ、デビーが消えたように見えてちょっとびっくりする。 うん。それだけ。デビーとのやりとりのシーンが何回かあるけど、なんか、、良いよね。関係ないけいどね。

個人的に好きなシーン

ビリーと先生のダンスシーン

T.Rex – I love to Boogie

Billy Elliot – I love to Boogie

 

ボクシングのリングのところにいる先生にビリーが会いにくるシーン

ここの先生の画がシルエットになっててめちゃめちゃかっこいい。先生が母ちゃんの代わりになりつつあるけど、ビリーの心の中にはちゃんと本物の母ちゃんも生きてる。

口先だけは2人とも悪口叩いてはいるけど、仲良いんだよなぁ。母ちゃんの手紙を先生が読むシーンなんてもう。そりゃあもう。

ビリーが街を走り回って壁にぶち当たって座り込んで、呼ばれて立ち上がって歩き出すシーン

ずっとビリーを映してたと思って振り返ると季節が変わって冬になってる。

良い。

ビリーが旅立つバスが走り出してそれに被せて電車が到着するシーン

自然すぎる。 流れるような繋ぎ。すごく良い。

ラストシーン

そしてやはりラストシーン。

Billy Elliot (film) – the final scene

鳥肌。

ここだけ見返しても鳥肌ぞわぞわでたまらなすぎる。

これは。本当に良い映画だった。

 

ということで

泣ける映画、リトルダンサーでした。

スティーブンダルドリー監督のアカデミーノミネート作品、ものすごくうるさくて、ありえないほど遠い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い / Extremely Loud & Incredibly Close
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