アドベンチャーランドへようこそ / Adventureland

僕は結構好きなジェシーアイゼンバーグ。彼の出ているゾンビランドも期待以上に面白かったし、本作もランドがタイトルにくっついているし、あんまり面白くなさそうだなーと保険を入れつつ実は期待していた中鑑賞。

ネタバレそこそこに参ります。

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概要

基本情報

2009年 アメリカ

監督:グレッグ・モットーラ(Greg Mottola)

キャスト:
ジェシー・アイゼンバーグ(Jesse Eisenberg)/ ジェイムズ
クリステン・スチュワート(Kristen Stewart)/ エミリー・”エム”・レウィン
ライアン・レイノルズ(Ryan Reynolds)/ コンネル
マーティン・スター(Martin Starr)/ ジョエル
マット・ブッシュ(Matt Bush)/ フリゴ
マルガリータ・レヴィエヴァ(Margarita Levieva)/ リサ
ビル・ヘイダー(Bill Hader)/ ボビー
クリステン・ウィグ(Kristen Wiig)/ ポーレット

解説・あらすじ

「スーパーバッド 童貞ウォーズ」のグレッグ・モットーラ監督が、80年代を舞台に描くノスタルジック青春ストーリー。主演は「イカとクジラ」のジェシー・アイゼンバーグ、共演にクリステン・スチュワート、ライアン・レイノルズ。1987年、夏。大学院進学を控えたジェイムズは、夏休みをヨーロッパで過ごすはずが、父親の減給であえなく頓挫。しかも学費の一部も自分で工面するハメに。こうして、地元のさびれた遊園地“アドベンチャーランド”で面白くもないバイトの日々にすっかり腐りかけていたジェイムズ。そんな中、そこで働くちょっと大人びた美少女エムと知り合い、まんざらでもない雰囲気になっていくのだが…。

受賞歴

1 win & 4 nominations.

 

コメディよりかと思いきや

勝手な僕の先入観なのだけど、本作に対して僕が心のどこかで思っていたのは、コメディ8割の青春ラブロマンス。というのも監督のグレッグモットーラの前作は「スーパーバッド童貞ウォーズ」だし、次作は「宇宙人ポール」。だから、結構コメディ感をがっつり入れているもんだとばっかり思っていた。

コメディが全くないわけではなくて、ちょこちょこ入ってくるビルベイダーとクリステンウィグの組み合わせなんか最高だった。けど、意外と全編にわたってコメディかと言えばそうでもない。

むしろ、淡い恋愛がある背後では嫌な感じの関係があり、冷静に見るとそんなに大したことではないような気もするんだけど、それが妙に切なく感傷的で胸苦しい。そういうの好きなんだけど。

 

少しだけ背景的な話

舞台はピッツバーグ。あのアンドリューカーネギーがUSスチールの本社をピッツバーグに置き、鉄鋼業で街はかなり潤っていた。けど70年代、80年代に入ると衰退。失業者がめっちゃ出ることになった。本作でも、その影響で父がお金がなくなってジェシーアイゼンバーグ演じる主人公がバイトをしなければならないハメになったと。

バイト探しをする上でも結構苦労してたよね。応募しても応募しても決まらないから最終手段のアドベンチャーランドという地元のさびれた遊園地にしたと。までも、結果論から言えばあんな可愛い子とお近づきになれて良かったと思うけど。

この、アドベンチャーランドという遊園地、ニューヨークに同じ名前の遊園地があって、グレッグモットーラ監督は実際にそこでバイトをしてた経験がある。実際にロケちとなったのはピッツバーグの Kennywood Park という場所。なんとなくホームページを見てみたら、今日(2018/5/5)から120周年イベントが始まるとのことで、すごく歴史のあるところだった。という豆知識。

 

遊園地という閉鎖空間

ニューヨークという大都市に行く前に、地元の遊園地という狭い世界に身を置くことになったわけだけど、狭いとは言っても1人で働くわけではないし、人間関係は色々とある。

ジョエルというジェイムズと同じ匂いのする仲間ができたり、みんなから慕われている整備のコンネルがいたり、色んな人と接することでやっぱりその人の考え方に影響を与えたり人格を作ることになる。

最初はアドベンチャーランドで働くのやだなぁって思ってたジェイムズだけど、あんな可愛い子とお近づきになれるって考えたらめちゃめちゃ良いよね。文句言ってんなよと。

かわいい。

頑張れジェイムズ。

 

胸苦しさ

本作の肝は、兄貴分として尊敬して相談とかもしてたコンネルが、自分が思っていたエムと関係を持って継続しているということ。もし自分が信頼している人から、(悪気があってもなくても)そんな仕打ちをされたらどうなってしまうんだろう、と考えてしまうよね。

コンネルの登場シーンからエムとコンネルが何かあったというのは目に見えて分かるしすぐに明らかになるんだけど、それを承知していても、むしろ承知しているからこそ、ジェイムズとエムの淡い関係を見るたびに心を鋭利な何かでカリカリされている感覚。なかなかしんどい。良い意味で。

またその真実発覚の表現が

裸で腕立て伏せをしている

とは。なんとまぁ。

その後のエムに詰め寄るジェシーアイゼンバーグの演技が結構好きだった。怒っているんだけど、抑えようと堪えようとしても感情が出てきてしまう感じね。うむ。で、噂が広まってしまったら、狭い空間じゃ生きていけないよね。周りが取り替えられるか、自分が去るしかなくなる。

コンネルへの目に見える制裁が全然ないというのも、なんかいまいちスッキリしない。最後なんていけしゃあしゃあと女性に囲まれてるし。中盤で自分はエムとの関係を続けつつ、ジェイムズにアドバイスしてる時点で「うわー」って思っちゃったし。

 

しかし、ジェイムズはなかなかモテ期だったね。デカパンダ事件というきっかけがあったにせよ、あんなに早く仲良くなれるもんかね。女の子の方から「送ってくよ」とか言ってもらったり、流れはあったにせよリサという周りからエロい目で見られるような女の子からデートに誘ってもらったり。

付き合ったことはあっても内気な童貞ボーイがマリファナを武器にあんなに簡単に上手くいくものなのか。もちろんマリファナだけじゃなく彼の人間性という良い面はあるけども。

という嫉妬気味の僕。

 

アドベンチャーランドのCM

エンドクレジットで流れるCM。

 

ということで

なかなか切ない青春映画、アドベンチャーランド。あの頃を思い出したければぜひ。

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ランド繋がりでジェシーアイゼンバーグが出ているゾンビランド

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グレッグモットーラ監督の前作、スーパーバッド童貞ウォーズ

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