月に囚われた男 / Moon

概要

基本情報

2009年　イギリス

監督：ダンカン・ジョーンズ（Duncan Jones）

キャスト：
サム・ロックウェル（Sam Rockwell）/ サム・ベル
ケヴィン・スペイシー（Kevin Spacey）/ ガーティの声
ドミニク・マケリゴット（Dominique McElligott）/ テス・ベル
カヤ・スコデラリオ（Kaya Scodelario）/ イヴ・ベル
ベネディクト・ウォン（Benedict Wong）/ トンプソン

解説

地球に必要不可欠なエネルギー源を採掘するため月の基地に滞在中の男が奇妙な出来事の数々に遭遇するSFスリラー。デヴィッド・ボウイの息子ダンカン・ジョーンズが初監督に挑み、男の悲しく恐ろしい運命を描く。『フロスト×ニクソン』のサム・ロックウェルが一人劇に挑むほか、ロボットの声をケヴィン・スペイシーが担当。500万ドル以下の低予算映画ながらもダイナミックなスリルが味わえる、ジョーンズ監督の大胆な演出が光る一作だ。

あらすじ

サム（サム・ロックウェル）は地球で必要なエネルギー源を採掘するため、3年間の契約で月にたった一人で滞在する仕事に就く。地球との直接通信は許されず、話し相手は1台の人工知能コンピュータ（ケヴィン・スペイシー）だけの環境だったが、任務終了まで2週間を残すある日、サムは自分と同じ顔をした人間に遭遇する。

友人から勧められて

友人からすっごい面白いと言われて鑑賞。 でも疑り深い自分は侮っていた。今は勧める気持ちもよくわかる。まぁまぁ普通に面白い映画だった。

っていうのが正直な感想。世間の結構評価も高いようです。なんていうか。これは自分が悪い気がする。何気なく観初めて淡々と観続けちゃった感。それはごめんなさい。もっといろいろ考えながら観れば良かった。

詳しくは下記ネタバレゾーンへ。

監督さんはダンカンジョーンズ。デヴィッド・ボウイの息子である。画像はお父さんの方。

これが初監督作品。 続いて2作目が「ミッション：8ミニッツ」。これは本当に才能があるかもしれない。ミッション8ミニッツは観てないけど。 観ました。結構評判良かったよね。たしか。ミッション：8ミニッツ（記事へ）

次はゲームが大元の「ウォークラフト」が待っている。乞うご期待。ゲーム全然知らないけど。

キャスト的にはほぼほぼサム・ロックウェル。どこを切り取ってもサム・ロックウェル。思う存分サムロックウェルを楽しんでください。

このほぼほぼロックウェルの中、 僕は見逃さなかった。

カヤ・スコデラリオ。

イギリスのティーンドラマ「スキンズ」のseason1,2の主人公の妹のエフィー役。めっちゃかわいい。出てくるの一瞬だけど。なんだかんだで、スキンズってすっごい印象に残ってるなー。観たことない人はぜひ観てみてください。

いい感じで脱線したところで本題いきましょうか。以下ネタバレありますご注意を。

コスパ

ここでのコスパって言葉の使い方が合ってるかはおいといて。とりあえずこの映画、すっごい低予算で仕上げられている。制作予算500万ドルだって。

ちなみにこの前、世界興行収入第3位に躍り出たジュラシックワールドの推定制作費は1億5000万ドル。もうね、桁が桁だけによくわからないよね。

よくわからないけどさ、これ（月に囚われた男）、33日しか撮ってないんだって。衝撃ですわ。それでよくあそこまで世界観出せるわ。舞台月だよ？その辺の街中じゃないのに。

ウィキペディアに書いてあったけど、「インディ」と「サイエンスフィクション」が一緒になることは稀だと。そうだよね。でもこの映画は実現した。

ってな感じで予算と制作期間と出来上がった映像を観てまず楽しむ。

月に1人

実際にはガーティっていう人工知能がいて、そいつと喋ってたり、クローンが増えて1人ではなくなるんだけど。それでも登場人物が少ない。

そして舞台は月。だから他に観るものはない。

一点集中で、主人公のその時その時の気持ちとか考えを、話す言葉、仕草、表情、行動から読み取ることができる。っていう前提があってさ、そうなったらもっと全面に人間臭さを出すのも良いんじゃないかと思ったんだけど。

2人のクローン見てると、結構あっさり自分がクローンって受け入れちゃって、2人仲良くなっちゃって、

「お前が帰れよ」
「いやお前こそ帰れよ」

みたいな良いやつ感出しちゃって、全体的には暗い不幸の連続だから申し訳程度に最後ちょっと抵抗してみた、というイメージ。

個人的には最後のニュースのくだりはいらないかなぁ。

クローン

いやいやいや、普通もっとびっくりしない？発見したら連れて帰ってさ、「こいつ誰だよ」って言う？それなりには取り乱してはいるけどさ。自分だったらおしっこちびって地球に帰りたい地球に帰りたいってずっとトイレで泣いてると思うわ。

しかもクローン起きてから普通に喋ってるしさ。もしかしてクローンが他の作業してくれることが地球では普通になっちゃってるの？なっちゃってるんだろうね。妻もそれ用のビデオメッセージ送ってるしね。

切ない。

ここはやっぱり、すんなり付いていけなかった。クローンが出てきたからには、もっと自分の存在意義とかそういう部分を全開で押し出してくるかと思ったら意外とそうでもないっていうね。

いやまぁそれが根底にはあるとは思うんだけど。なんていうか。ふわふわしてる感。本当に伝えたかったことってどこなんだろう、ってちょっと悩む。

とは言いつつも、次はどうするんだろうっていう純粋な楽しみ方ができるし、普通に面白い映画だった。

最後に

カヤかわいい。

ドラマ、スキンズを見て欲しいのはそうだけど、他には

ダンカンジョーンズのミッション8ミニッツ

なんかもおすすめです。