概要
基本情報
2013年 アメリカ
主な脚本:ボー・ウィリモン(Beau Willimon)
主な製作総指揮:
デヴィッド・フィンチャー(David Fincher)
ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)
エリック・ロス(Eric Roth)
キャスト:
ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)/ フランシス・アンダーウッド(フランク)
ロビン・ライト(Robin Wright)/ クレア・アンダーウッド
ケイト・マーラ(Kate Mara)/ ゾーイ・バーンズ
マイケル・ケリー(Michael Kelly)/ ダグラス・スタンパー
コリー・ストール(Corey Stoll)/ ピーター・ルッソ
マハーシャラ・アリ(Mahershala Ali)/ レミー・ダントン
ミシェル・ギル(Michel Gill)/ ギャレット・ウォーカー
サキナ・ジャフリー(Sakina Jaffrey)/ リンダ・バスケス
ネイサン・ダロウ(Nathan Darrow)/ エドワード・ミーチャム
クリステン・コノリー(Kristen Connolly)/ クリスティーナ・ギャラガー
コンスタンス・ジマー(Constance Zimmer)/ ジャニーン・スコースキー
ジェイン・アトキンソン(Jayne Atkinson)/ キャサリン・デュラント
解説・あらすじ
ホワイトハウスの裏切りを決して許さない — 復習に燃える怜悧狡猾な下院議員のフランクは、秘めたる野望実現のため、あらゆる手段を講じてしたたかに進む。
批評と受賞歴
※シーズン1のみ
受賞
ゴールデングローブ賞:テレビシリーズ主演女優賞(ロビン・ライト)
エミー賞:ドラマシリーズ監督賞、ドラマシリーズ撮影賞、ドラマシリーズキャスティング賞
ノミネート
ゴールデングローブ賞:ドラマ部門、主演男優賞(ケヴィン・スペイシー)、助演男優賞(コリー・ストール)
批評
・Rotten Tomatoes:86% 8.32 / 10
・Metacritic:76 / 100
・IMDb:9 / 10 ※シリーズ全体
これは説教
怒りたい。激しく。
なぜもっと早く観なかったのか、なぜネットフリックスを世に広めた貢献作品である本作をもっと早く観なかったのか。自分を怒りたい。それも公開された年に自分で、観たい観たい言ってる記事を書いているにも関わらずだよ。
いや、
めちゃめちゃ面白い。
Netflix登録しててまだ観てないのでならすぐ観た方が良い。
Netflix登録してないならDVDとかブルーレイが出ているから観た方が良い。
先延ばしにしていると僕のように自分を説教することになる。
いやしかし、2013年って振り返るとネットフリックスにとってはすごい良い年だったんじゃないかと思う。本作以外でも「オレンジイズニューブラック」(記事へ)が始まり、アレステッドディベロプメント(記事へ)もネットフリックスが続編を作成して配信。
素晴らしい。
特に本作に関してはとんでもない金額を投資していたようだし。でもこれによって、ネット配信のドラマシリーズとして初のエミー賞受賞。確固たる地位を得ましたと。
内容がサスペンスなので、ハラハラドキドキ感を失わないようにコアなところはネタバレなしで参ります。
狩るか狩られるか
主人公フランクが目論む野望のために、あらゆる手段を使って立ち回る。欲望を燃やしつつ、冷静に、冷酷に。利用できるものは全て使って、圧力かけたり脅迫するのは当たり前、周囲を裏切りつつ己の野望を達成していく。
そんなフランクを支えるのがロビンライト演じる妻のクレア。クレアも強かな女性。2人が一緒になったらもはや最強タッグ。
やってる内容はかなりえげつないところまで突入するけど、それを平然とやってのける。悪行が知れ渡ればどうなるかは明らかだけど、それを悟られないように用意周到に固めていく。そして知られた時には。。
常に裏切りがあるということは、一度は誰かしらとは協力体制(見せかけでも)には入るということ。ということは、人を信用させる力があるということ。
この辺の、「人を動かす力」は圧巻。
根回しがまぁうまい。何をすれば、人が思い通りに動いてくれるか、人を操作できるか、それを熟知している。学びたいような、でもフランクのやり方となると気が引けるけど。
トップに立つには、周りに押し上げてもらうか、上を無理やり引きずり下ろすしかない。
狩るか狩られるか
弱肉強食の世界。実に分かりやすい。
野望のベースは
本作の元ネタ、原型は1990年のイギリスの同名タイトルのテレビドラマ「野望の階段」(house of cards)。イギリスでも結構人気のあった作品らしく、人気があったからネットフリックスで製作することの一因にもなっている模様。基本的にはこの作品の内容をアメリカの実情に合わせて構成をしている。
このテレビドラマの原作が、イギリス保守党の政治家であるマイケル・ドブズ(Michael Dobbs)の “House of Cards” で、脚本を担当しているのがアンドリュー・デイヴィーズ(Andrew Davies)。アンドリューデイヴィーズはテレビドラマの脚本が多いけど、映画では「ブリジット・ジョーンズの日記」とか「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」の脚本を書いていたりする。
どこまで本当かは知る由もない。ないけど、原作は政治家の方が書いているからね、それだけでも、あ、内部ではそんなことがあるのかなってちょっとは考えてしまうよね。
それから本作の企画とか脚本をいくつか担当しているボー・ウィリモン。選挙キャンペーンに参加したことで舞台のアイディアを思いついて舞台の脚本を執筆、それが元になって、映画「スーパーチューズデー 〜正義を売った日〜」にもなっている。あれも選挙の裏側というか立ち回りの話じゃなかったっけ?結構面白かった印象。
越える第4の壁
本作の中でも印象的な演出として挙がるのが、フランクが第4の壁を突破して視聴者に話しかけてくるスタイル。この辺はシェイクスピアの「リチャード三世」を元にしているかららしい。リチャード三世も、王位を得るという「野望」のために詭弁と策略で敵をのし上がっていく内容。その中で、観客の方を向いて、心の内を話しかけるスタイルがあるとのこと。
本作でも、フランクが自分が思った通りに物事を進めるために、上っ面だけの体裁の良い言動をする。その裏にある本音とか本意をカメラの方を向いて、視聴者だけに伝えるという。
この辺も面白いよね。これによって、ある種、視聴者側もフランクの野望のための 悪行に加担して一緒に相手を追い込んでいる 感覚に陥る。
ということで
まだシーズン1しか観てないので、ウィキペディアを筆頭に各種サイトからのネタバレを恐れてなかなか情報収集できなかったけど、今回はこの辺で。
シリーズ記事一覧へ、
ネットフリックス代表作品「オレンジイズニューブラック」(記事へ)
なんかもおすすめです。
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