マイ・ライフ、マイ・ファミリー / The Savages

 

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概要

基本情報

2007年 アメリカ
監督:タマラ・ジェンキンス
キャスト:
ローラ・リニー / ウェンディ・サヴェージ
フィリップ・シーモア・ホフマン / ジョン・サヴェージ
フィリップ・ボスコ / レニー・サヴェージ
ピーター・フリードマン / ラリー
デヴィッド・ザヤス / エドゥアルド
ベンガ・アキナベ / ジミー

解説

認知症になってしまった疎遠の父親の面倒を見る羽目になった兄妹が、それまでの親子関係を浮き彫りにしながら葛藤していく姿をリアリスティックに描いたファミリー・ドラマ。

批評と受賞歴

なんだかあんまり観られてないようだから先にちょっと宣伝しておこう。

Rotten Tomatoes:89%
Metacritic:85/100
Roger Ebert:3.5/4

第80回アカデミー賞:主演女優賞ノミネート
第80回アカデミー賞:脚本賞ノミネート (ちなみに作品賞とったのは「ノーカントリー」、主演女優賞はマリオン・コティヤール、脚本賞は「JUNO/ジュノ」)
セントラル・オハイオ映画批評家協会賞:主演男優賞
インディペンデント・スピリット賞:主演男優賞、脚本賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞:脚本賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー:脚本賞
サンフランシスコ映画批評家協会賞:脚本賞
女性映画批評家協会賞:女優賞

ノミネート含めるともう少しある。意外ととってるよね。あとサンダンス映画祭の上映作品。全体的にはなんか心に沁みこみつつのコメディ。シリアスコメディって予告編でも言ってるよね。

 

はじめに

マイレージ、マイライフ(Up in the Air)ではないのでご注意を。そんなそんな解雇なんてしません。野蛮なやつら/SAVAGES(Savages) ではないのでご注意を。そんなそんな麻薬密売組織なんて相手にしません。

マイ・ライフ、マイ・ファミリー(The Savages)

これね。戯曲家たちが父親と戦う物語。戦うっていうと嫌な感じに聞こえるけどね。

ということで、 以下ネタバレありますご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プロット

全体的な流れとしては、

疎遠だった父、認知症になる。
独身の子供達2人、戻ってくる。
介護施設に入れつつ、父の面倒をみる。
父、亡くなる。

なんだけど、描かれるのは子供の兄弟の方。特にローラ・リニー。なんだか妙に リアルな雰囲気 が漂う。子供の頃に父から虐待を受ける、母もいなくなる。今は疎遠。久々に父親のところにやってきて、来たら来たで怒られて。認知症の家族を持つセミナーに参加はするけど、後ろの方で間食しちゃったり。

でも結局は「父」であることには変わりがなくて。なんとか父のために動いてはみるんだけど、意思疎通というか以心伝心なんてできずに、自分たちの生活の悩みもある中で介護生活をする。

ここになんかリアリティがあるのかなぁと思う。壮絶な介護生活って雰囲気はなくて、

こんな感じを挟みつつ進行。

ウェンディ(ローラリニー)なんてほんと普通の人で、戯曲作っても通らないし不倫しちゃってるわで全体的に停滞感が漂っている。普通の人が、仕事も恋もうまくいかなくてってところに共感するのかもしれない。

ラスト付近で、ウェンディの劇をジョンと見るシーンがある。ジョンにウェンディが

「あなたの人生を借りたわ」

子供の頃の生活を話にしてんだよね。父と触れ合うことで昔の記憶が蘇るけど、父の介護と死を通じてそれを 過去を受け止めて再評価 する。それを乗り越えることで、前向きに生きて行く。これがじんわりするポイントなんだろうなぁ。

いつ自分の問題になるかわからないけどね、いつかはやってくるかもしれない。認知症にはならなくても自分の親の死とはいつかは向き合わないとならない。考えたくなけど、考えなくてはならない。

家族がどういうものか、自分の家族はどうか。

考えさせられる。 うーむ。

 

製作陣

監督:タマラ・ジェンキンス(Tamara Jenkins)

他に有名な監督作品は「Slums of Beverly Hills / Fカップの憂鬱」(1998)

ビバリーヒルズに住んでた時をモチーフに作っております。観てはないです。ちょっと観たい。。この人の旦那さんがジムテイラー。

本作に関してはタマラジェンキンスの祖母と父にインスピレーションを受けている。父の介護をする中で、自分の仕事もこなさなければならない。そのまんまだよね、この映画。

製作総指揮: アレクサンダー・ペイン(Alexander Payne)、ジム・テイラー(Jim Taylor)

アレクサンダーペインとジムテイラーのコンビは

アバウト・シュミット(About Schmidt)(2002)
サイドウェイ(Sideway)(2004)
ファミリー・ツリー(The Descendants)(2011)

の脚本とか製作とかをやってる。 ということで、家族ぐるみです。

 

キャスト

ローラ・リニー(Laura Linney)

本作ではアカデミー賞ノミネート。ジムキャリーの「トゥルーマン・ショー」で注目されて、まぁちょこちょこ出てますわ。見た目はまぁおいておいて、なんかこう、ダメな人というか残念な人とかの役が上手いイメージ。

フィリップ・シーモア・ホフマン(Philip Seymour Hoffman)

マグノリア(記事へ)でも出てたね。もはや言うことないね。

フィリップ・ボスコ(Philip Bosco)

ブロードウェイの舞台から入って、少しずつTVとか映画とかにも出る。車の中でウェンディとジョンの喧嘩を聞こえないように補聴器の音を下げるシーンが印象的だった。

ピーター・フリードマン(Peter Friedman)

浮気相手ね。 この人も舞台の方が多いみたいね。映画とかTVも出てるけどちょい役が多そう。

ベンガ・アキナベ(Gbenga Akinnagbe)

良いやつ、ジミー役ね。

ワーレイ(Wale)は従兄弟らしい。なんとなく紹介しておこう。

ん。

 

ということで

アメリカが大好きなファミリー映画。 なかなかの良作でした。

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