油断してたらすごく面白かったシーズン1。どうやらタイトルは「アメリカを荒らす者たち」だった模様。さて、今シーズンはどうだったかと言えば、
期待を裏切らずに面白い。
シーズン2の噂が出た時は、どうやってやるつもりだろうと思っていたけど、なるほどね。
特徴的だったフェイクドキュメンタリーの作りはそのままに、シーズン1で作り手側にいたピーターとサムが、別の学校の別の事件に対して独自に調査をしていくと。
前回はちんこ落書き事件を扱ったけど、今回はうんこ撒き散らし事件を追いかける。
犯人のタードバーグラーは何者なのか?目的は何なのか?その謎解き要素はもちろん楽しめるけど、やっぱり本質は、人の闇を描くところ。
シーズン1を見ていた方が全体の構想とかやりたいことが分かるし、シーズン1のキャラも出てきたりするから見てないよりは見たほうが良いけど、見ていなくても特に問題ない。
てことで軽めにネタバレありつつ参ります。この作品は犯人は誰か?を追う話なので以下要注意です。
概要
基本情報
2018年 アメリカ
原作・制作:
ダン・ペロー(Dan Perrault)
トニー・ヤセンダ(Tony Yacenda)
キャスト:
タイラー・アルヴァレス(Tyler Alvarez)/ ピーター
グリフィン・グラック(Griffin Gluck)/ サム
トラヴィス・トープ(Travis Tope)/ ケヴィン
メルヴィン・グレッグ(Melvin Gregg)/ ディマーカス
テイラー・クランストン(Taylor Dearden)/ クロエ
デロン・ホールトン(DeRon Horton)/ ルー
サラ・バーンズ(Sarah Burns)/ モンゴメリー先生
ジェイ・リー(Jay Lee)/ タナー
ベリーナ・ローガン(Bellina Logan)/ ディッキー刑事
バーバラ・ディアリング(Barbara Deering)/ ウェクスラー先生
マイケル・J・ハーベイ(Miles J. Harvey)/ ポール
ジェレミー・カルヘイン(Jeremy Culhane)/ グレイソン
スーザン・ラッタン(Susan Ruttan)/ パトリシア・マクレイン
キア・スターン(Kiah Stern)/ ジェナ
ナサニエル・ポト(Nathaniel J. Potvin)/ ゴンゾ
あらすじ
初めて手掛けたドキュメンタリーが成功を収めた後、新しいネタを探していたピーターとサムは、ワシントン州の高校で発生した不愉快極まりない事件に狙いを定める。
犯人は誰か問題よりも
前シーズンでも本質的な言いたいこととしては、嘘をついたり見栄を張ったり、そういう人間の嫌な部分をモキュメンタリーとして「若者の実態」的に見せることで表現していた。
虚栄心、秘密、孤独、上辺、建前、エゴ、嫉妬、復讐
事件の犯人を追っていく過程で、各キャラの人となりを掴んでいくことで、何でこんなことになったのかを同時に追いかけていく。
今回もその根底にあるものは変わらない。心に突き刺してくるという意味では本当のドキュメンタリーや実録映画と比べても劣らない、むしろ超えていると思う。モキュメンタリーの良い面を使って完全なものにしている。
ピーターとサムとシーズン1
そう考えると、シーズン2というよりもシーズン1がパイロット版で、シーズン2ではそれを昇華させた作品みたいな捉え方もできる。
シーズン1よりもさらに複雑にして、凝った作品。事実の検証・調査の面よりも人間模様をもっと前面に出してきた感。
そしてストーリーを牽引するピーターとサムは、シーズン1よりももっと客観的。部外者だからそりゃそうだけど。外からの視点でピーターとサムは調査をする。
だから、彼らと同じ立場に立って一緒に事件を見ていけるという意味で鑑賞者寄りであり、鑑賞者に優しい作り。本来のドキュメンタリーやモキュメンタリーの見方ができると。
一方で、シーズン1ではあったサムの恋模様等の内部(撮影者側)と当事者達の調査以外のやり取りがあんまりない。もちろん内輪揉めなんかもない。
それが良いか悪いかは別として、好き嫌いの分岐点になるかもしれない。
若者とソーシャルメディア
自分は若いと思ってたはずが気付けば高校生の2倍くらいの年齢になっていた僕。
今でこそツイッターやらフェイスブックやらインスタやら手に負えない状態になっているけども、今の若者たちは常にそれらが身近にあって、浸っていて、共に育っている。
すぐに発信ができる分、世間(広い視点でもローカルなコミュニティでも)から批評にさらされることも多い。
自分はそういうのはやってないから関係ないです、ではなくて、これまでは影の噂話もその場にいた人(もしくは人伝いに聞く)でしか共有できなかったものが、画像や動画で一瞬で世界中を飛び回ることになる。
人との繋がりで助けられたり救われたりすることも事実だけど、反面傷つけられたり傷つけてしまうことも事実。
もちろんソーシャルメディアがなかったら人の嫌な側面は見えないかと言えばそんなことは全くないけど、インターネットの全てを加速させる力は上手く使われないとちょっと驚異。
そしてもちろん若者だけの問題でないことは明らか。多感的な若者の方、それも子供と大人の間の中高生くらいの方がより分かりやすく鮮明に問題が浮き彫りになる。
キャスト関係
ケヴィン役:トラビストープ
実は1991年生まれの26歳(2018.10.06時点)。
なんとイーグルスカウトである。
と言ってみたけど、僕は知らなかったイーグルスカウト。
最高位を獲得したスカウトはイーグルスカウトと呼ばれる。
とのこと。そしてこの称号は社会的な評価も高く大学受験やら就職なんかでものすごい力を発揮するらしい。その取得率は2%との噂。ちなみに映画監督だとマイケルムーアもイーグルスカウトの模様。
話は逸れたけど、そんなトラビストープくんは、普通に俳優をやっている。
映画ならジェイソンライトマンの「ステイ・コネクテッド〜つながりたい僕らの世界(Men, Women & Children)」とか、インディペンデンスデイの続編、「インデペンデンス・デイ: リサージェンス(Independence Day: Resurgence)」だったり、ドラマだと、「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街(Boardwalk Empire)」なんかに出ている。
ディマーカス役:メルヴィングレッグ
トラビストープくんよりもさらに年上の1988年生まれ。どうやらVineでスターだったらしく、380万のフォロワーがいて、トップ100に入っていた模様。
こういう感じ。
キャスティング的にはシーズン1でいうジミータトロくん枠かね。動画上ではふざけている一方で、ソニーとかグーグルとかナイキとか数々のCMに出ているらしい。
youtubeでもチャンネルを持っていてチャンネル登録者数は40万ほど。人気動画はこんな感じ。
良いね。もっと彼を見たい場合は、huluオリジナル(?)ドラマ、フリーキッシュ絶望都市(Freakish)にも出ている。
クロエ役:テイラーデアデン
地味に良い役どころだったテイラーデアデンは、父がブライアン・クランストン(Bryan Cranston)。ブレイキングバッドで相当数の賞をかっさらっていった人。ということは母親がロビン・デアデン。
” Sweet/Vicious ” というドラマシリーズに出ている。
モンゴメリー先生役:サラバーンズ
なんか見たことある気がするなーって思ってたら、ウェットホットアメリカンサマーで出会っていた。あー。久々に観たくなってきたなー。
気になるシーズン3は
まぁまだ未定なのはいつも通りとして、これだけシーズン1・シーズン2と高評価を得ているからにはNetflixとしては続けたいのでは。
そして、大方の予想では、シーズン3が来た場合は、ピーターとサムは大学に入ってそこでドキュメンタリーを撮るだろうと。
ちんこうんこときて、次はどうするのかね。その辺もまた楽しみなことには間違いない。
ということで
10月のモキュメンタリーと言えば、シェアハウスウィズヴァンパイアとか
緩めのフェイクドキュメンタリーならライフアクアティック
なんかもおすすめです。
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