概要
基本情報
2013年 アメリカ
監督:アルフォンソ・キュアロン
キャスト:
サンドラ・ブロック
ジョージ・クルーニー
解説
『しあわせの隠れ場所』などのサンドラ・ブロックと『ファミリー・ツリー』などのジョージ・クルーニーという、オスカー俳優が共演を果たしたSFサスペンス。事故によって宇宙空間に放り出され、スペースシャトルも大破してしまった宇宙飛行士と科学者が決死のサバイバルを繰り広げる。監督を務めるのは、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『トゥモロー・ワールド』などの鬼才アルフォンソ・キュアロン。極限状況下に置かれた者たちのドラマはもとより、リアルな宇宙空間や事故描写を創造したVFXも必見。
あらすじ
地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。
はじめに
やばい予告だけでもすごいドキドキする。これは評価がものすごいよね。
第86回アカデミー賞では10部門ノミネート、内7部門受賞。アルフォンソキュアロン氏が監督賞を受賞している。アカデミー賞の前哨戦の第71回ゴールデングローブ賞、それから第67回英国アカデミー賞でも監督賞受賞。
興行収入的には、世界で7億ドルくらい、日本では30億円くらいだったから、まぁまずまず。
映画のレビューサイトRotten Tomatoesの支持率97%、平均点は9.1/10。映画以外のレビューも集めるMetacriticの加重平均値は96/100。その他、タランティーノが2013年度のトップ10選出。
スピルバーグ「言葉が出ない」
ジェームズキャメロン「史上最高の宇宙映像美で作り上げた史上最高のスペースエンターテイメント」
といった発言をしている。
すごいね。個人的には、なんか映画サイトで公開前からちょこちょこ記事が出てて、「とにかく映像が半端ない」みたいなことがよく書かれてたから観たかった。
観に行った。多分ネタバレあります。ご注意を。
映像とストーリー
公開前から噂されていた映像。確かに奇麗だった。ほんとに宇宙にいるみたい。専門家もリアルな宇宙の動作をしていると言っていたらしい(というのをどっかでみた気がする)。
ストーリーとしてはすごく単純。
宇宙でトラブル発生して取り残された、さぁどうする。
のこれだけ。すっごい簡単に言ったけど。登場人物も(ほぼ)サンドラブロックとジョージクルーニーのみ。でも確かに他はいらない。
極限状態をどう切り抜けるか。
これが全て。事故が発生したら、当然、「やべぇ、これはやべぇ、、」ってなるよね。パニック状態になれば冷静な判断ができなくなる。パニック状態は過呼吸になって限りのある酸素も消費が激しくなる。自分の思い通りにも動けない。普段地上でできることが全くできないわけだ。
なんかね、息が詰まる?息苦しい?切羽詰まってる中、冷静にならないといけない、落ち着け、って言う感じで観てる側もすっごい緊張しながら見守る。
そんな中助けてくれるのはマット(ジョージクルーニー)。落ち着かせてくれる。励ましてくれる。よくできた人物である。そりゃ好感度もあがってCVにも出るわ。
町山さんが言ってたけど、体感シミュレーションみたいな感じだと。約90分の映画なんだけど、実際の出来事も大体90分くらいなんだって。1カットが長いから観てる方が息苦しくなるって言ってた。だから緊迫感がやばいんだな。
そして一番最後、地球に帰還した時。地球の色がほんとに奇麗。いままでほぼ黒に宇宙服の白、大体黒にソユーズの白、みたいな淡白な映像。って言ってもそれでもそれがまた奇麗なんだけど。
それがずっっっっっと続いて、からの地球の自然の色の溢れた感じ?
土、海、草。
特に何かあるわけじゃないんだけど、ここがめちゃくちゃ奇麗だと感じた。
スピンオフ
ゼログラビティにはスピンオフ作品が存在する。アルフォンソキュアロン監督の息子、ホナス・キュアロン監督の作った 「Aningaaq」って作品。
これ。
どちらかと言うと、やっぱゼログラビティを先に観た方がいいとは思う。あの緊迫した中での希望になりかけた無線の内容。無線で直接的に助けがくるようになったとかはなかったけど、ずっと一人で戦い続けてたライアン(サンドラブロック)にとっては、地球と繋がる唯一の手段であり、救いであり、最後の生きることへの希望となるわけである。
切なさと温もり。
ふむ。宇宙の一面黒とは打って変わって地球はグリーンランドの一面銀世界。ほんとに対照的である。そして最後の銃声。。
いや。よく考えてるわ。「これ単発でも成立するように」ってホナスキュアロン監督は撮ったらしい。地球と宇宙。ゼログラビティみて気に入った人も、まだ観てない人もぜひスピンオフもどうぞ。
タイトル
そういえば邦題はゼログラビティ、原題はGravity。なぜ原題がGravityなのにわざわざゼロをつけるのかだよね。まぁまぁ確かにほぼほぼ重力ゼロだけどさ、最後に帰還した時のあのずっしりと大地を踏みしめる感じ?なんか、なんつーの?やっぱすごいでかい存在だよね、地球。母なる地球というか母なる大地というか。マザーシップというか。
町山さんも言ってた。映画観た後は重力あって良かったって思うって。個人的には原題のままで良かったと思う。
生きるがテーマのこの作品、一度観てみてはいかがでしょうか。
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