ムーンライズ・キングダム / Moonrise Kingdom

 

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概要

基本情報

2012年 アメリカ
監督:ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
脚本:
ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
ロマン・コッポラ(Roman Coppola)
キャスト:
ブルース・ウィリス(Bruce Willis)/ シャープ警部
エドワード・ノートン(Edward Norton)/ ウォード隊長
ビル・マーレイ(Bill Murray)/ ウォルト・ビショップ
フランシス・マクドーマンド(Frances McDormand)/ ローラ・ビショップ
ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)/ 福祉局員
ジャレッド・ギルマン(Jared Gilman)/ サム・シャカスキー
カーラ・ヘイワード(Kara Hayward)/ スージー・ビショップ
ジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman)/ いとこのベン
ハーヴェイ・カルテル(Harvey Keitel)/ ピアース司令官
ボブ・バラバン(Bob Balaban)/ ナレーター

解説

『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』などで異彩を放つウェス・アンダーソン監督による異色コメディー。1960年代のとある島を舞台に、ボーイスカウトに所属する一組の少年少女の逃避行と彼らを追う大人たちの姿を描く。遊び心あふれる独特の映像センスがさえる物語は、第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選定され、高い評価を得た。キャストにはブルース・ウィリス、ビル・マーレイ、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントンら豪華な顔ぶれがそろう。

あらすじ

1960年代ニューイングランド島。自分が養子だということを寂しいと感じながらボーイスカウト活動をしていたサム(ジャレッド・ギルマン)は、常に本を読んでいる少女スージー(カラ・ヘイワード)に恋をする。キャンプでの生活になじめない二人は文通を始め、キャンプから勝手に抜け出し森で自由気ままに過ごしていた。一方、村では保安官(ブルース・ウィリス)やスージーの両親(ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド)らが、二人を捜していたのだが……。

批評と受賞歴

受賞

ゴッサム・インディペンデント映画賞:作品賞
AFI賞

ノミネート

アカデミー賞:脚本賞
ゴールデングローブ賞:作品賞
インディペンデントスピリット賞:撮影賞、監督賞、作品賞、脚本賞、助演男優賞(ブルースウィリス)
サテライト賞:脚本賞、作品賞
サンディエゴ映画批評家協会賞:脚本賞、美術賞、作曲賞

その他多数。

批評

・Rotten Tomatoes:94% 8.2 / 10
・Metacritic:84 / 100
・Roger Ebert:3.5 / 4

 

独特な世界観

数々の批評家たちのトップ10にも選ばれている本作品。ウェスアンダーソン節が止まらない止まらない。そして今回もやっぱり思う。

あの独特な世界観がたまらない。

今回は特にネタバレなしで参りたいと思います。

 

やはり原点はマックス

ウェスアンダーソン監督のテーマは結構一貫している。なんとなく居場所がない感のある、そして家族に難のある人がようやく見つけた根本の何かに立ち向かって成長していく物語。それから擬似親子感も。

舞台が高校になっても、家の中になっても、海上になっても、電車の中になっても、基本的には変わらない。今回はボーイスカウト。

はたから見てたらくだらないことを 真剣に大げさに 、かつ オフビート 感を出しつつ作れる天才だと思う。ウェスアンダーソン。

毎度毎度そうだけど、ちょっとのけ者にされてしまった経験者、居場所を見つけられなかった経験者にとって、ウェスアンダーソンの作品はすごく刺さると思う。

悩んで、行動して、立ち向かって、成長する。そして自分の居場所を見つける。

言ってしまえばたったこれだけなんだけど。

 

あと色味とシンメトリー

ライフアクアティックとかグランドブダペストホテルが鮮やか系だとすると、ダージリン急行と本作は淡い系。ウェスアンダーソン作品は絵本みたいだって言われることが多いけど、本作は自分の感覚的には絵画系。

いつもの色合いも好きだけど、本作の色合いはもっと好き。そして終盤のがっつり青も。清々しいきっちりシンメトリー。バランスがとれているのは心地が良い。もうね、オープニングからして、「あぁ、ウェスアンダーソンだ。」って。

 

スージーが盗んだ本のアニメ化

スージーが本の読み聞かせをするシーンがいくつかある。これをウェスアンダーソンはアニメーションにしようかって考えてたらしいけど、結局、本作ではスージーが読むシーンを使った。

でも、やっぱりアニメーションにもしちゃおう。ってことで作られたのがこれ。

公開しているサイトはこれ。

Animated Book Short for Moonrise Kingdom | Short Film
A series of angst ridden girls reflect upon their fantastic situations in these animated scenes to accompany Wes Anderson's latest film, Moonrise Kingdom.

手がけた人?はChristian De Vitaというお方。ウェスアンダーソン作品ではグランドブダペストホテルとファンタスティック Mr.FOXで関わっている。

 

音楽

音楽がまた良いんだこれ、世界観によく合っている。 例えばこれ。

本作でもいくつかの映画賞でノミネートされたアレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)。フランス人。

良いか悪いかは別として、見た目が それっぽい。

何っぽいかは知らない。けど、

それっぽい。

ちなみにウェスアンダーソン監督のグランドブダペストホテルでアカデミー賞を初受賞している。

 

young loveの2人

少年、少女ながらも熱い気持ちを持った恋を見せてくれた若手2人。ちなみに2人は2016年末アメリカ公開予定の「Paterson」で共演するらしい。さらにちなみに「Paterson」はジム・ジャームッシュ(Jim Jarmusch)監督作で、アダム・ドライバー(Adam Driver)ゴルシフテ・ファラハニ(Golshifteh Farahani)主演。

アダムドライバーは最近カイロ・レンやってた人だね。カンヌ国際映画祭でパルムドールノミネート。パルムドッグ賞受賞。rotten tomatoesでの評価はは97%、9.1 / 10。Metacriticでの評価は87 / 100。

おっと。話を戻そう。でだ、彼らについてはあまり情報がない。ただ僕がひとつ言えることは、ジャレッドギルマンくんが、

 

染谷将太くんに見えてしょうがない。

いつも通りすみませんでした。

 

ということで

まずは 世界観 で楽しめる。内容も楽しめる。音楽も楽しめる。ウェスアンダーソンのことだから細かいオマージュ的なものも仕掛けられていそう。知ってたら教えてください。

ということで、ムーンライズキングダムでした。

ウェスアンダーソンはとりあえず 天才マックスの世界(記事へ)、

オフビートな世界観ならジャレッド・ヘス(Jared Hess)の ナポレオン・ダイナマイト(Napoleon Dynamite)(旧邦題は「バス男」)、

ジムジャームッシュの コーヒー&シガレッツ

なんかもおすすめです。

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