スーパーサイズ・ミー / Super Size Me

 

スポンサーリンク

概要

基本情報

2004年 アメリカ
監督:モーガン・スパーロック(Morgan Spurlock)
被験者:モーガン・スパーロック(Morgan Spurlock)

解説

監督自らが実験台となり、1日3食1か月ファーストフードだけ食べつづける食生活ドキュメント。プロデューサー、監督、被験者の3役をこなしたモーガン・スパーロックは、コマーシャルやテレビ制作で活躍し、これが初監督作品となる。ファースートフードに関する綿密なリサーチも盛り込まれているので要チェックだ。

あらすじ

肥満症に悩む女性2人がその原因をファーストフード店のハンバーガーにあると訴えた報道を見たモーガン・スパーロック。彼は自らが実験台となり、1日3食1か月間ファーストフードだけを食べ続けることを決意する。

批評と受賞歴

受賞

サテライト賞:ドキュメンタリー映画賞
サンダンス映画祭:ドキュメンタリー映画部門
全米脚本家組合賞:ドキュメンタリー映画賞

その他

ノミネート

アカデミー:長編ドキュメンタリー賞
サンダンス映画祭:グランプリ

その他

批評

・Rotten Tomatoes:93% 7.7 / 10
・Metacritic:73 / 100
・Roger Ebert:3 / 4
・IMDb:7.3 / 10

 

体当たり

 

ピザハット♪ピザハット♪

という歌から始まる本作。アメリカの肥満の問題に自らを犠牲にしてコメディチックに切り込んでいく。

アメリカは巨大だ。という言葉も続いて出てくるけど、僕も初めてアメリカに行ったときに、店で出てくる飲料水のデカさに圧倒された。飲食店で水を頼むときに わら(water) って発音してる自分に恥ずかしさを感じながら。

ただその大きさがなんだかアメリカの象徴のように感じれて、ひたすら興奮していた。

まさかこれほどの問題を孕んでいたとは。

自己責任?企業責任?

と、ふんわりと前段をかましたところで後は適当に参ります。

ピザハットの歌が終わった後は、2人の女の子がマック食いすぎで太ってマクドナルドを訴えたケースを引き合いに出して、映画を動かすきっかけにしている。

監督自身、このニュースを見て本作の着想を得ている。この裁判がきっかけかどうかはわからないけど、2004年、「「高カロリー食品の摂取で肥満になった」と言って企業を訴えてはならない」的な法案が下院を通過した。

通称チーズバーガー法

名前。

結局、裁判はマクドナルド側が勝ったわけだけど、じゃあファストフードってどんだけ体に悪いんだよってことで、自ら被験者になって1ヶ月マックを食べ続けたスパーロック監督。

学校の給食事情に切り込んでみたり、インタビューしてみたり、アニメーション入れたりコメディチックに、わかりやすく批判していくのは確かにそうなんだけど、あくまでもドキュメンタリーとして、1ヶ月食べ続けたらどうなるか、その実験経過を普通に映している方が多い。

そんなんが約100分間。撮影自体は250時間分くらい撮ったらしいけどね、マッドマックス 怒りのデスロード並みに本編絞られてるという。

 

ビッグマッカーと給食事情

アメリカに限らず、そして業界問わず、「ヘビーユーザー」なるものはどの世界にもいるものだけど、ファストフード界にもヘビーユーザーはもちろんいる。

劇中ではその代表格としてドン・ゴースク(Don Gorske)さんが登場。

彼は毎日ビッグマックを食べている。その食べた個数でギネスを保持。という正真正銘のビッグマッカー。あ、気に入った。

ビッグマッカー。

ちなみにハンバーガーって世界中で大体同じサイズ、大体同じ品質で売られていて、かつ、マクドナルドに至っては世界中に支店がある、そして価格は為替レートによらない現地の経済的調査に基づいてつけられているらしく、ビッグマックを基準に実質的な価値を測る「ビッグマック指数」なんてものが毎年発表されている。

企業にとってはありがたいヘビーユーザー、ロイヤルカスタマーたち。それだけ需要を満たしているというこではあるけれど、高カロリーで中毒性のあるものばっかり提供するのはどうなの?ってのがスパーロック監督の主張。

ゴースクさんみたいにビッグマックを愛している人からしたら、それが原因で健康被害にあったとしてもむしろ本望なのかもしれないけど、経済的な事情で、貧困家庭とかは安いファストフードにやっぱり頼りがち。

だから一見富裕層の方が良いもん食べてブクブクしているかと思いきや、貧困家庭の方が肥満率が高いらしい。

その辺どうなのよ、ってスパーロック監督は言いたい、と。

個人的にはこの辺の主張よりも、学校の給食事情の方が衝撃的だった。あー。日本に生まれて良かった。「自由に選択させる」という名目で何にも考えずに、食事とか健康に対しての教育もせず、ただただ好きなものを食べさせる。自動販売機を寄付して糖分をとらせる。

なかなかアメリカの食品業界はえげつない。

 

影響とか反響とか

この手の映画に反論がないわけがない。同様の実験をした人たちは、健康状態の変化が見られなかったり、逆にダイエット法として実験をした人もいたり、本作に対して、「Fat Head」(2009)という映画が作られたりしている。

それから、本作がサンダンス映画祭が上映されてから割とすぐに、マクドナルドは例の「スーパーサイズ」を廃止。そして健康志向なメニューを発表。マクドナルド側は、本作は関係ないと言っている。

アメリカだけでなく、世界の他の国でも評判になった。オーストラリアではドキュメンタリーとして最高の興行収入になったし(今はどうかは知らない)、UKでは、”The Supersizers…” というテレビ番組が開始(まだやっているのかは知らない)。

 

健康を考えるきっかけ

でもでも、まぁまぁまぁ、言ってしまえば、運動しないで大量にファストフード食ってたら そりゃあ体重増えますわ っていうね。当たり前と言えば当たり前なんだけど。

ただファストフード文化とか日頃の、食生活への警鐘を鳴らす意味では、ちょっと極端でも良いと思う。水増しとかはやめてほしいけど。「健康」ということを考えるきっかけになるのが重要であって。

そういう意味では、どんなに反論、反証があったところで、それがあればあるほど、自分はどうだろうかって考える起因になれば、それは良いドキュメンタリー映画なんだと思う。

 

ということで

ドキュメンタリー映画の最高峰 ボウリング・フォー・コロンバイン(記事へ)、

たばこ業界の風刺 サンキュースモーキング(記事へ)

なんかもおすすめです。

コメント