概要
基本情報
2010年 アメリカ
原作:
スティーヴン・D・レヴィット(Steven D. Levitt)
スティーヴン・J・ダブナー(Stephen J. Dubner)
監督:
ハイディ・ユーイング(Heidi Ewing)
アレックス・ギブニー(Alex Gibney)
セス・ゴードン(Seth Gordon)
レイチェル・グレーディ(Rachel Grady)
ユージーン・ジャレッキー(Eugene Jarecki)
モーガン・スパーロック(Morgan Spurlock)
解説
経済学者のスティーヴン・D・レヴィットと、ジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーによるベストセラーを映画化。「子どもは名前で人生が決まる」「ニューヨークで1990年代に犯罪が激減した理由」「賞金で高校生の成績が伸びるのか」といった多彩なテーマに、オスカー受賞監督のアレックス・ギブニー、『スーパーサイズ・ミー』のモーガン・スパーロックら気鋭の監督陣が鋭く切り込む。世間を騒がせた大相撲の八百長問題を、統計データなどを用いて検証しているのにも注目。
あらすじ
経済学者のスティーヴン・D・レヴィットとジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーが、インセンティブ(やりがいや成功報酬)の視点で常識の裏側にある真実に迫る。「不動産業者が自分の家を売るコツ」「子どもは名前で人生が決まる」「大相撲の八百長はデータで証明できた」など独自の理論が展開。さらに、賞金で高校生の成績が伸びるのか実験が行われる。
批評と受賞歴
批評
・Rotten Tomatoes:65% 6 / 10
・Metacritic:58 / 100
・IMDb:6.4 / 10
はじめに
日本でも流行った「ヤバい経済学」。読んでないけど。著者が提唱するいくつかの説に沿って何人かのドキュメンターの監督が検証含めて描くオムニバス作品。
その提唱する内容は、人を怒らせるような内容だったりする。倫理的なことはおいといて、こういうデータがあるからそれが原因でこの現象が起きている、と。
ただ、「ポリオの発症の時期とアイスクリームの売行きが良い時期が一致したから、アイスクリームの規制をかけた」って例を出していたように、元となるデータと対象の現象との関係性を見出すのはなかなか難しい。難しいけど、答えに辿り着くための方法の1つとして、今回のこういうアプローチもあるよと。
で?経済学?ってなると思うけど、全体的には、 人が動く時の動機付けは何なのか ってところがポイントになる。そもそも「経済学」ってタイトルについちゃってる時点で、小難しいことは強制的に耳をシャットダウンしている人もいると思うけど、意外と見やすい作りになっていると思う。全然経済学がなんなのか知らなくてもすっと見れてしまうかと。
ざっくりのパート
大きく分けると4つのセクションに分かれている。
1つ目:A Roshanda By Any Other Name
「名前が運命を決める」。スーパーサイズミーとかのモーガンスパーロック監督が担当して、黒人と白人の名前の付けられ方には特徴があることに注目している。
名前を聞いただけで何となくどっちの人種か、イメージできてしまうらしい。それが何の影響を与えるのかって。分かりやすいところだと、書類選考。どっちにしようかなー、で、名前だけでふるいにかけられることはあるのかもしれない。
2つ目:Pure Corruption
「エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?」とかのアレックスギブニーが担当している。ここでは日本の相撲が登場。例の(当時の)八百長疑惑にぶっこむ。もうなんか、著者がデータ見たら完全に八百長やってる感じだったらしいね。著者から見たらね。
著者は文化的に堕落が少ない日本の国技の相撲はものすごい神聖なもので不正なんてないものだ って思ってくれていたらしい。ちなみに曙、小錦も登場。そして初めて力士の給与体系を知るという、、外国人に教えてもらうとは、、情けない。
3つ目:It’s Not Always a Wonderful Life
「Why We Fight」とかのユージーンジャレッキーが担当。この論文が結構な問題になって論争を呼んで著者は世間に知られるようになった。1990年代のアメリカの犯罪率の低下の原因は?が主題。
当時もいくつか説が上がった中でどれもメインの要因ではないと言う。では何か。が描かれる。
4つ目:Can You Bribe a 9th Grader to Succeed?
「ジーザスキャンプ」とかのレイチェルグレーディとハイディユーイングが担当。まさしくインセンティブの話。高校1年生を買収して、悪ガキを成功させることができるのか。
もうちょい具体的に言うと、 成績が上がったらお小遣いあげるよ、っていう餌をぶら下げてみるとどうなるか。
その他:導入部とかつなぎの部分
モンスター上司とかのセスゴードンが担当。
ということで
ヤバい経済学でした。人に心理に興味がある方はどうぞ。
名前のパートを担当したスパーロック監督の スーパーサイズミー(記事へ)、
ドキュメンターといえばこの人の ボウリングフォーコロンバイン(記事へ)、
お金の話なら マネーショート(記事へ)
なんかもおすすめです。
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